都会的でスピード感ある曲を一度聴いたら忘れられぬハスキー声で歌う〝第7世代・新御三家〟の一人、歌手の真田ナオキ(35)が今春発売の新曲「Nina」のキャンペーンで大阪を訪れた。

「Nina」の舞台は横浜で、作詞・作曲は師匠の吉幾三。1番だけで6回も〝Oh Nina〟という言葉が出てきて強弱と音程の変化が難しいが真田らしい切ないメロディーが支持されオリコンチャート1位に。
人気を反映してカップリングを変えた3タイプを同時発売。ピンクスネイク盤「昔…中洲で」は博多でオシャレに。ブルーストライプ盤では師匠のオリジナル「羽根を下さい」をカバー。そしてJD盤ではロックバンド「怒髪天」のボーカル・増子直純が作詞、ギタリスト・上原子友康作曲のビートを利かせた「一匹狼のブルーズ」とそれぞれ特徴を際立たせた。

選曲や組み合わせはすべて「師匠とレコード会社ディレクターに任せている」というから意外。「3枚のCDのジャケット写真も曲目が決まる前に撮影。色々着替えがあって出来上がってから採用分を知りました」との言葉から〝歌手・真田ナオキとしてあらゆる曲を全力でこなす〟という決意がにじむ。

メジャーデビュー以来、事あるたびに口にしてきた『NHK紅白歌合戦』初出場を昨年、新浜レオンに一歩遅れを取った。今年後半は辰巳ゆうとと共に3人が横一線で再び大晦日のNHKホール舞台を目指す。「NHK紅白は1年間の日本の歌の総決算。〝若者が演歌・歌謡曲を聴かなくなった〟と言われますが、僕らはもう一度その魅力を茶の間の皆さんに伝えたい。僕ら3人はそれぞれの個性が異なる。だからこそ紅白にこだわって切磋琢磨したい」と目標はブレない。

恒例のサマー・ツアーを全国主要都市で催す。今回訪れた大阪は7月5日東大阪市で。「誤解されると困るけど、僕は〝あいつは嫌い〟とはっきり言われる事を否定しない。個性を認められないと〝好き〟どころか〝嫌い〟とすら言ってもらえないから。常に負けん気を持ちながら一歩ずつ浸透していきたい」と強じんな精神力をのぞかせた。
(畑山 博史)