お笑いコンビ「アキナ」山名(45)の初書道展「生きる~読んでにやつき見て感動して~」が大阪市天王寺区の心光寺で始まった。初日の3日は約1000人の入場者で長い行列ができた。「生きる」という文字のみ18点を展示即売。他に記念グッズも用意。最終日の5月5日まで連日、山名が書道パフォーマンスを境内本堂で行う。入場、観覧ともに無料。

山名は2019年に「突然、書道がやりたい」と思い立ち書道家・信貴黎香に師事。月1回のペースで継続的に稽古を重ね、昨年には生まれ故郷・滋賀の日吉大社(大津市)へ額装した作品を奉納するなど趣味の域を超えた。相方の秋山の突然の体調不良で昨秋から5カ月間長期休業。その間、漫才やコントなどのコンビ芸がすべてなくなり、空いた時間を利用し一気に作品を書き上げた。

「満足できる物が18点そろうまで、何千枚も書き続けた。半紙にアイロンを当てて額装。手間ひま掛かっています」と真顔に。この間、妻の吉本新喜劇座員・宇都宮まきと2人の子ども、愛犬との暮らしを綴った初エッセイ本「しあわせは小走りでやって来る」(ワニブックス)も書き上げて6月9日出版に漕ぎ着けた。
山名はNSC(吉本総合芸能学院)大阪を2004年卒業。コンビやトリオを何度か組んだがうまく行かず、12年に1年先輩・秋山と「アキナ」を結成しようやくブレークした苦労人。「書道もエッセイも〝いつか発表できればいいな〟と思いながら稽古してきました。それが突然の秋山さんリタイアで時間が出来て日の目をみました」と感慨深げ。

「朝、書道展会場に来て行列を見てびっくり。大きな筆で書くパフォーマンスは初日うまく行かなかった。漢字1文字で表現すると『愚』(おろか)ですね。3日間書き続けたら少しは上達するかな?」と顔をしかめつ一幕も。

〝生きる〟の文字に込められた思いについて「ポンポンと成功する人よりも、ぶざまに生きている人が努力に努力を重ねて最後に事を成し得るのが好き。〝そういう人でありたい〟という思いを確認する言葉」と説明している。
(畑山博史)
