地元・大阪で“天才少女”と呼ばれた歌手・舞乃空が、初の演歌歌謡曲「人は恋して花を詠む」を発売。藤井寺市アンバサダーとして地元愛を語りつつ、伸びやかな歌声で新境地に挑む。
舞乃空、初の演歌歌謡曲に挑戦
小学生の時から地元のど自慢で人気を独占、地元・大阪で開かれた「NHKのど自慢」でもチャンピオンを獲得し〝天才少女〟と呼ばれた舞乃空。高校卒業を待ってプロに転じ2年半。今春20歳の誕生日を迎えて以降初のCDシングル「人は恋して花を詠む」が今月発売された。これまで出したCD3枚はすべてポップス調の楽曲。今回は初めての演歌歌謡曲で鳥羽一郎長男のシンガー・ソングライター、木村竜蔵が彼女のために初めて書き下ろした。

複雑なメロディも確かな表現力で
今は別々の道を歩くいとしい人を思う乙女心を流麗な歌詞で表現。メロディも複雑だが、舞乃空の滑舌の良い表現力と確かな音感で聞いていると非常に心地よい仕上がりに。「最初は竜蔵さんがギターを弾いてメロディを聞かせて下さって、編曲も加えられてどんどん華やかに仕上がっていきました。私は美しい歌詞をキチンと伝えるためにあまりコブシを利かせないようにしています。改めてCDを聞いてみると〝今ではもう少しうまく歌えるようになったかな?〟と思いますね」と説明。素人が口ずさんでみるとかなり複雑な曲構成で「プロってすごいな」と改めて驚かされる。

藤井寺市アンバサダーとしての顔
大阪・南河内地区の藤井寺市出身。プロとしては4年先輩の辰巳ゆうととは互いに幼い頃から地元では歌の腕前ではちょっと知られた存在だった仲。「私、藤井寺市の観光アンバサダーに任命して頂いているので関西での仕事の時は実家に帰って泊まるんです。でも市内に着くと街中、ゆうとくんのポスターだらけ。単独ライブで地元のパープルホール(市立市民総合会館、1300席)一杯にしたのも聞いています。私も頑張らなくては」と刺激を受けている。

和洋折衷の衣装とレトロ趣味
新曲用の衣装は、着物とドレスを組み合わせた和洋折衷。「見た目インパクトあるでしょ? 気に入っているんです。曲の壮大な世界観が伝わるように歌っています」と意気込む。
小学生の時は一輪車で校庭を走り回っていたそうでなかなかの行動派。最近あこがれているのは今世紀に入った頃に全盛期を迎えたデジタルカメラ。「スマホのカメラ機能ではなく、2000年頃の小さくてかわいいデジカメが格好いい。レトロな感じがばえます」と大きな瞳を輝かせた。

夢は“名前の由来の地”ハワイへ
来年の夢は「この曲が大ヒットして、ハワイに歌のお仕事で呼んで頂けないかな? 私の名前の由来でもあるホノルル郊外のマノア渓谷を再び訪れてみたい。滝があって映画『ジュラシックパーク』のロケ地にもなったんですよ」と想いを広げた。
(畑山 博史)
