
米国を中心に活動する日本人のHIKARI監督が、「ザ・ホエール」でアカデミー賞主演男優賞受賞のブレンダン・フレイザー主演で、日本独特のレンタル家族サービスを描いたヒューマン映画「レンタル・ファミリー」(2月27日公開)の完成披露試写がこのほど、同監督の故郷である大阪で行われた。吉本新喜劇の内場勝則・未知やすえ夫妻が地元ゲストとして2人を出迎えた。
物語は、東京に暮らす米白人俳優がふとしたことでレンタル家族の仕事を知る。最初は戸惑いながらもさまざまな人生に接し、失いかけていた生きる喜びを呼び起こす。フレイザーが主人公フィリップを演じ、平岳大や山本真理、柄本明ら日本人俳優が共演。全編を東京など日本各地でロケした話題作となる。

まず、HIKARI監督が「大阪や~。大阪人が作った大阪の人情があふれた物語なのでたくさんの方に劇場で観てもらいたい」と故郷凱旋を果たし感無量の面持ち。フレイザーは「この作品は家族や人と人とのつながりを描いた、孤独を打ち消すような映画。作品について改めてHIKARIと話す必要がなかった。HIKARIは違う世界のボクの妹。だから、ボクの方から〝出させてもらえませんか?〟と言いました」と満足そうに話した。
18歳まで大阪で暮らし「小学生時代はテレビでずっと吉本新喜劇を見ていた。新喜劇は私のベース」と言う同監督を出迎えたのは内場・未知夫妻だ。
内場が「ウチは正真正銘の夫婦。レンタルとちゃいます」と笑いを取ると、未知は「監督が日本を愛してくれているのがスクリーンから伝わってきて、後半は感動で涙が止まらなかった」と真顔に。軽妙なやり取りの後、未知が得意の切れ芸で一同に迫り「怖かった!」でオチが付く持ちネタを披露すると、フレイザーと同監督が見事にズッコケて場内は笑いと拍手に包まれた。

最後にフレイザーが「この作品は孤独へのラブレター。舞台は東京でも世界中のどこの街でもあてはまる物語。初めて日本を訪れた25年前から〝日本の作品に出演したい〟と願っていた私にとって、深い意味のある作品となり言葉では言い尽くせない思い」と打ち明け舞台挨拶を締めくくった。
試写終了後、作品鑑賞した関西在住の外国人らが集まり、感想を話し合った。洋画の日本ロケはともすれば和服や和食が強調され過ぎたり、日本式家屋に広い日本庭園など都会生活では普段見慣れないモノが突如登場したりするが、作品を見た外国人は「私たちが見ても全く違和感がない、今の日本の大都会生活が描かれていた」と太鼓判。

不自然に日本人同士で英会話だけが続くことはなく、逆に日本人とのやり取りに外国人として片言の日本語で主人公が応じるなど自然な展開。「私たちも〝こんなことあるよね〟と思いながら見ていました」と作品の展開を振り返り話題を広げた。
(畑山博史)
