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くいだおれ太郎が帰ってきた!道頓堀に新ランドマーク「中座くいだおれビル」

 大阪・道頓堀(中央区)の名物人形「くいだおれ太郎」で知られる「中座くいだおれビル」のリニューアル工事が完成。26日のオープンを前に25日、関係者向けに公開された。

道頓堀にせり出す形で人目を引く「くいだおれ太郎」人形


 同ビルは地下1階、地上6階建てで、通りに面した外壁には上半身だけの「くいだおれ太郎」(高さ約6㍍)の立体看板が飛び出す形で設置され新たなランドマークに。地下1階は多様なクレーンゲームなどが並ぶゲームセンターなど、1階には大阪みやげの店とドラッグストアなどと、長年受け継がれた「くいだおれ太郎」人形が常設展示される。

2階に鎮座する芝右衛門狸と案内パネル

 2、3階は大阪名物の串カツやお好み焼きなどが食べられる店舗約20店がずらり。4階はインバウンド客対応も可能なカラオケ店。5階は雅楽や能の公演を仮想体験できる「XRシアター」や終夜営業のライブ型ナイトクラブ。最上階6階はノンバーバル(言語不要)なお笑いライブなどを飲食しながら常時楽しめる吉本興業直営のレストランシアターとなっている。

5階の「GIRAFFE Japan」が時間帯で3つの顔を持つエンタメ空間


 「くいだおれ太郎」は2008年7月に60年の歴史を閉じた道頓堀の食堂ビル「大阪名物くいだおれ」の玄関に開店時から設置されていたチンドン屋をイメージした電動人形。同店のあった場所から、旧「中座」跡の現在地ビルに移設され、「グリコ」の大看板と共に道頓堀のシンボルとして観光客に親しまれている。

吉本興業が道頓堀で初めて手がける直営施設「よしもと道頓堀シアター」

 ビル運営を担当する野村不動産コマースの松藤由美・事業三部長は「〝道頓堀は物販や飲食は多いがエンタメ性が乏しい〟と言われてきたが、計画通り大阪・関西万博開幕前に開業できうれしい。なにわの歴史や伝統文化を継承しながら国内外の観光客に昼夜を問わず喜んでもらえるビルができたと思う」と説明。
 26日は午前中にオープニングセレモニーが行われ正式開業するが、昼間住み分けながらほぼ24時間稼働することになりそう。

(畑山 博史)