パンをこよなく愛し、ベーカリーのプロデュースや各地でのパンイベントを手掛けるビジネスコンサルタントの清水ひろゆき氏。「今、最も注目しているパンはサワードゥです!」と熱く語る。そもそもサワードゥとは乳酸菌発酵を経た天然酵母のことで、「ルヴァン」もその仲間。清水氏がサンフランシスコで食して以来、酸味と小麦の旨みが醸し出す絶妙な美味しさが忘れられなくなったという。関西の推しサワードゥブレッドや、12月から開催している食べ歩きイベントについて話を聞いた。

清水氏の推しパン店2軒
1店目は、東三国の『コーヒー&ベーカリー アルル』。 店主の中川辰一さんが先代から80年継ぐ天然酵母の種を守り、カンパーニュや食パンなど多種のパンを焼く。清水氏の推しは「ルヴァン・ナチュレ・カンパーニュ」。酸味よりも小麦そのものの甘みが立ち、「天然酵母=酸っぱい」というイメージを払拭する。そのままでも生地の旨みを味わえるが、オリーブオイルと塩やはちみつ、チーズなどをトッピングしてもちょっとしたおつまみになる。
2店目は王子公園の『麦秋至(むぎのときいたる)』。オーガニック小麦を石臼で自家製粉し、酵素を最大限生かして旨みを深めるフランス古来の製法を再現してパンを焼き上げる。外側はカリッ、中はモチッを味わえるハード系が中心。清水氏のお気に入りはライ麦が60%配合されたライ麦パンだという。「薄くスライスすると焼かなくてもモチモチなんです!」。ライ麦は土壌を豊かにする作用があるため、店主の大石旭さんは「もっとライ麦を広めたい」と全種にライ麦を混ぜて魅力発信に努める。

サワードゥを食べ歩こう
清水氏の余りある愛が募って、「クセになる食べ歩きマップ」をこのほど発行(自費で)。サワードゥのパンを扱う店や自身の好きなワイン店など6店舗を掲載し、スタンプラリー方式で食べ(買い)歩きできる。商品購入ごとに限定コースターが貰えたり、3店分のスタンプを集めるとパン教室に特別料金で参加できたりと、楽しい特典がいろいろ。マップは記事内で紹介した2店舗などで配布中。入手希望&問い合わせは清水氏のインスタグラム(@3rdbiz)から。

■コーヒー&ベーカリー アルル
大阪市淀川区東三国4-17-8
tel.06-6393-3970
午前7時30分~午後7時
(土曜、祝日は~午後6時) 日曜休
■麦秋至
兵庫県神戸市中央区坂口通1-3-11
tel.070-8392-3663
午前11時~午後6時
(土曜は午前9時30分~午後4時30分)
日・月曜休
