「副首都」へ成長と健全化両立

大阪府は2月24日開会の定例府議会に、一般会計の規模が過去最大となる3兆9216億円の2026年度当初予算案を提出した。吉村洋文知事は「副首都実現加速予算」と命名。堅調な企業業績に伴う過去最高の府税収入を財源に、物価高に直面する家計や次代を担う子供たちへの「生活支援(ソフト面)」と、大阪・関西万博や副首都化を見据えた「広域都市開発(ハード面)」の2本柱に資源を重点配分する編成となった。
積極的な予算編成の一方で、純粋な借金に当たる府債残高は2007年度以降で最少水準を維持しており、吉村知事は財政の健全化と副首都への成長を両立させる姿勢を強調している。
教育無償化完成、物価高対策も
夢洲など府市連携の開発推進
大阪府の新年度予算案は、物価高への対応や教育環境の強化といった「生活支援」と、府市連携による「都市開発」が大きな柱となった。
暮らしを守るソフト面では、教育環境の抜本的な強化を図る。所得制限のない高校・大阪公立大の授業料完全無償化が今春から全学年で実施され、長年取り組んできた制度が完成。併せて、2008年度から続いていた私立小中学校への運営補助金カットを廃止し、1人当たりの補助単価を増額する。不登校対策のスクールカウンセラー配置(10億6900万円)など次世代への投資を鮮明にした。
物価高対策には計103億9100万円を確保。子どもや大学生らを対象にした第5弾の「米クーポン」配布や子ども食堂への支援を継続するほか、中小企業の賃上げに向けた補助金も盛り込んだ。
一方、大阪市と連携して進める広域拠点開発などのハード面にも予算を振り向ける。大阪城東部では、大阪公立大の新キャンパスや大阪メトロが28年春開業を目指す「(仮称)森之宮新駅」などを結ぶ歩行者デッキ整備に14億2420万円を計上した。
万博跡地の夢洲(大阪市此花区)は、26年度に第2期区域の開発事業者を募集。大屋根リングの一部保存と周辺を緑地公園にするための調査費に7500万円を充てる。さらに、30年のIR(統合型リゾート)開業を見据えた依存症対策(5億6000万円)として、全国初となる生成AIを活用した24時間無料相談窓口も設ける。

