なにわ筋線、物価高で事業費倍増へ 巨額6500億円、大阪成長の軸は堅持

 鉄道新線「なにわ筋線」の総事業費が、物価や人件費の高騰で約6500億円と当初の倍に膨らむ見通しとなった。吉村知事は4月28日、大阪の成長に不可欠として31年開業を維持すると述べた。

公費精査し事業費増対応 2031年開業堅持、徹底した管理へ

 大阪府の吉村洋文知事は4月28日の定例記者会見で、大阪市中心部を南北に貫く鉄道新線「なにわ筋線」の総事業費が、当初想定の約3300億円から約6500億円に倍増する見通しを明らかにした。2031年春の開業目標は変更せず、予定通り着実に整備を進める方針だ。
 知事によると、大幅なコスト増の主な要因は急激な物価高騰だ。当初の事業費は19(令和元)年度の試算に基づいていたが、その後、建設資材や人件費が高騰し、工事現場でのコストが6割以上上昇した。さらに、事前の想定を上回る地中埋設物の撤去費用なども上振れに影響したという。
 増額分に伴う府市の公費負担については、コストマネジメント委員会等で内容を厳格に精査した上で、リスクマネジメント会議での評価も踏まえ、来年度以降の予算編成で対応していく方針を示した。
 なにわ筋線は、JR大阪駅の「うめきたエリア」から中之島、西本町などを経て、JR難波駅や南海の新今宮駅を結ぶ約7.4㌔の重要路線。関西国際空港へのアクセス時間を大幅に短縮し、訪日客需要の取り込みを強化するなど、大阪の成長に直結する。知事は「二重行政時代には30年以上進まなかったプロジェクトだが、府市一体で着実な完成を目指す」と強調した。

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