葉物野菜を中心とした価格高騰が続いている。大阪市中央卸売市場のデータによれば、1月第2週のキャベツの平均価格は349・2円で、昨年同時期の2倍以上という高値に。府内のスーパーでは、1玉が500円を超えるケースも見られる。
主な原因は昨年の天候不良による不作だ。夏から秋にかけての高温、収穫期の低温と水不足が影響し、キャベツの供給量が減少。この状況は少なくとも1月いっぱいまで続く見通しである。
キャベツの高騰は一般家庭だけでなく、外食産業にも深刻な影響を及ぼしている。国内に61店舗を展開するお好み焼専門店「千房」では、キャベツの仕入れ値が平常の4倍に跳ね上がっているという。
同社の中井貫ニ社長は「国産の材料にこだわる千房では、専用のキャベツを国内で生産・使用している。ただし、現在は十分な量を確保できない状況だ。この事態が中長期的に続くと考え、一時的に外国産キャベツを取り入れることで原価を抑えている」と話している。
なお、「千房」の店頭で提供されるお好み焼きの価格は、現時点では据え置かれる予定だ。春節に伴うインバウンド需要が高まるこの時期、各企業にとって持続可能な対策が求められている。