首都圏発のスーパー「オーケー」 関西出店を加速、狙いは?

オーケーの二宮涼太郎社長

 2021年に関西スーパーの買収をめぐり、エイチ・ツー・オーリテイリングと激しく争った首都圏発のディスカウントスーパー「オーケー」。当時は買収による関西展開の足がかりはつかめなかったが、24年秋に自力で高井田店を出店して以来、関西出店を加速している。その狙いについて、二宮涼太郎社長に直撃インタビューした。

関西圏をどう攻略するか 二宮社長に直撃インタビュー

ー関西市場を御社の成長戦略の中でどう位置づけているか

 これまで関東、とりわけ人口が密集するエリアを中心に出店してきた。現在は160店舗以上を展開している。関東では引き続き事業を伸ばしていく一方で、国内全体を見渡したとき、次の成長エリアはやはり関西圏だ。大阪、兵庫、京都と大きな経済圏が広がっている。関東で培ったビジネスモデルを広げていくうえでも重要な市場と位置付けている。

ー2021年には関西スーパーの買収をめぐり、エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングと激しく争った。当時は買収は実らなかったが、オーケーの名は関西でも知れ渡ったと思う。今回は自力での展開となる。

 当時は協力の可能性を探ったが、ご縁がなかったため、自力で出店する方針に切り替えた。買収に関する報道を機に「関西に出店してほしい」という声を数多くいただき、背中を押してもらうきっかけになった。

ーどのような店づくりを目指すのか

 オーケーのモットーは「高品質・Everyday Low Price」。単に安いのではなく、品質を吟味したうえで毎日安い価格を実現する。

 40年ほど前まではチラシで目玉商品を打ち出すなど特売の方針をとっていたが、特売日以外に来店されたお客様が「損をした」と感じてしまう構造に疑問を持った。「オーケーに来て損した」と思わせたくない。その思いから特売をやめ、日々の買い物に使いやすい価格へと舵を切った。

 「毎日安い」は気合いで実現できるものではない。売上規模を高め、経費率を下げる構造が不可欠だ。そのため特定エリアに密度高く出店し、物流効率を高める。規模があって初めて「毎日安い」は成立する。

 現在は関西で7店舗。今年中に大阪府内でさらに7店舗の開店を予定している。今後も関西で密度を高め、日常的に利用してもらえる店づくりを進めていく。

ー品質へのこだわりは

 価格だけを追えば、いくらでも下げられる。しかし〝高品質〟を掲げている以上、「安かろう悪かろう」にはしない。

「高品質・Everyday Low Price」を掲げる「オーケー」の陳列台

ー具体的には

 例えば、ハムやソーセージで発色や防腐効果を出すのに、一般には主に亜硝酸ナトリウムなどの食品添加物が使われている。食品添加物については安全基準が設けられているが、オーケーはより安全な食品を提供するために一部の食品添加物を使用した商品を取り扱わないよう心がけており、発色剤不使用(無塩せき)の商品も積極的に展開している。要望の多い商品について、やむを得ず使用した商品を販売する場合にはPOPに発色剤使用の表示を徹底している。

ー2024年から関西市場に進出されている。受け入れられているか

 価格志向そのものは関東と本質的には変わらない。関西でも受け入れられているとみている。ただ、メーカー構成や食文化には違いがあるため、品ぞろえは地域に合わせた調整が必要だ。

 私は商社出身で、これまでスーパーとは畑違いの仕事に携わっていたが、小売りは結果がすぐ出る世界だと実感している。理屈よりも売れるかどうか。数字と現場の反応がすべてだ。

 関西のお客様は気さくで率直な方が多い印象だ。その声を受け止めながら修正を重ね、選ばれる店にしていきたい。

(聞き手・佛崎一成)

1月27日にオープンした「オーケー野江店」=編集部撮影

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