大阪・淀屋橋駅に新たな複合ターミナルビル「淀屋橋ステーションワン」が完成し、6月23日に商業ゾーンの一部店舗が先行して営業をスタートした。
高さ150メートル・地上31階建てとエリア最高層のビルで、ショップ・レストラン、オフィスやオープンイノベーション施設などが入居する。御堂筋線と京阪電車が交わり乗降者の多い淀屋橋に、新たなにぎわいを生み出す施設ができたとして、今後の本格開業に向けて注目されている。

先行オープンしたのは4店舗。地下1階には、関西初出店となるチョップドサラダ専門店「CHOPPED SALAD DAY」が出店した。新鮮な野菜や果物を細かく刻んだサラダを提供し、添加物を使わない自家製ドレッシングを使用するなど、健康志向の高まりを意識したメニューが特徴となっている。通勤途中や仕事の合間に手軽に立ち寄れる飲食店として、ビジネス街の需要を見込む。


改札前には、東京発祥のスペシャルティコーヒー専門店「猿田彦珈琲」が京阪沿線で初出店。大阪では「大阪駅イノゲート店」に次ぐ2店舗目の展開となる。豆の選定から焙煎、抽出まで専門スタッフが担当し、「一杯で幸福感をもたらすコーヒー」を提供する。店内は木材を多用した温かみのある空間で、駅利用者の憩いの場としての役割も担う。


同じく京阪沿線初出店となる「森のおはぎ と キツネイロ」は、豊中市のおはぎ店「森のおはぎ」と伊丹市のどら焼き店「キツネイロ」の2店舗の商品を扱う。いずれも素材本来の味を生かした和菓子を提供し、素朴で懐かしい味わいが特徴。近隣住民や観光客の土産需要にも対応する。
地上1階には、米ニューヨーク発の人気ベーカリー「THE CITY BAKERY」が入居。看板商品のプレッツェルクロワッサンのほか、ベーグルや惣菜パンなども販売する。忙しいビジネスパーソンのテークアウト需要に応える形で、利便性を高めている。

30階にはスカイテラスがあり、梅田の眺望が堪能できる。同階にはレストランや結婚式利用も可能なイベントスペースが秋にオープン予定。他にも夏・秋で店舗開業が予定されており、計20店舗がオープン予定。都市再開発の一環として誕生したこのビルが、地域にどのような波及効果をもたらすか、引き続き注目される。
■YODOYABASHI Station One (淀屋橋ステーションワン)/大阪市中央区北浜三丁目6番22号