大阪・中津にこのほどオープンした洋風居酒屋「ajinikki(味日記)」。あかぬけた外観は居酒屋というより洋菓子店さながら。「どんな人がどんな思いでこの地にこのお店を開いたんだろう」。気になった記者は、店主に取材を試みた。
実家・香川の飲食店を原点に、大阪で開業決意
店主は香川県出身で、「味一喜(あじいっき)」という焼き鳥居酒屋を営む(現在は閉店)実家で育った。家族が営むお店が好きで、子どもの頃から料理を作るのも好きだった店主は自然と飲食の道を志した。「修行を積んだ高松で開業する予定だったのですが、世界を広げるために大阪に来て、中津で勤めた飲食店をきっかけにどんどん人間関係が広がって、離れがたくなって。中津もすっかり気に入ったので、『30歳までに開業』という目標をこの場所で叶えることにしました」と話す。
店主の「好き」を詰め込んだメニューの数々
店主に看板メニューを尋ねると、「シャルキュトリ(食肉加工品全般)」との答え。中でも、ナイフで切り分けて食べる、ボリューム満点の「ソーセージ」850円(税込)や「パテ・ド・カンパーニュ」700円(税込)が人気で「ワインにもよく合うので、ほとんどのお客さまが注文されます」。
同店では洋風メニューが中心だが、店主が幼少期から好んで食べていた和食や、韓国料理のチャプチェのほか、デザートやコーヒーも提供する。店主の好きなものや食べておいしかったもの、お客様に食べてほしいものを和洋中不問でメニューに取り入れている。「デリカテッセンのようにお惣菜が並べたくて。当店でもショーケースに並べていますので、見て選ぶ楽しさも味わってもらえたら」と店主談。
店主と客が料理でつながり、楽しめる店舗を目指す
開店からやっと2カ月。仕込みなどの準備も店の切り盛りも慣れて来た頃だ。今後は、「女性客が1人で来てもおいしく食べて飲んで、私や他のお客さまとの交流も楽しんでいただきたいですし、何より私自身も楽しめるように、無理のない営業時間やオペレーションなど考えていきたい」と語った。
取材を終えた記者の率直な感想は「店主と客が『好き』な料理でつながり、共に楽しむ」店舗だということ。料理を通じて、来店客のおいしい笑顔が日々、店舗で綴られていく。まさに店名通りだと実感した。詳しくは、Instagramアカウント(@_aji.nikki)へ。
■ajinikki/大阪市北区中津1-13-13 1F