作文、面接、プレゼン… 現中学2年から新制度スタート 府立高入試の「特色枠」とは?

 偏差値神話がついに崩壊か? 現中2生が受験時期となる2028年度から、大阪府立高で新たな入試制度がはじまる。入試得点や内申点以上より「個性やヤル気」で合否を決める「学校特色枠」という画期的な仕組みだ。私学無償化の影響で、定員割れが続く府立高の魅力を高める一手となるか。新たな入試制度について解説する。(竹居真樹)

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府立高入試の「特色枠」とは?

 大阪府教委は府立高校の入試制度を見直し、28年(現在の中学2年)の入試から新たに「学校特色枠」を導入する。各校の教育方針や学科・コースに合う生徒を、従来の内申点や入試得点より先に選ぶ仕組みで、学力一辺倒ではない高校選びへの転換を目指す。

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現中2生から新制度に

 現行制度では、当日の入試得点と内申点を合わせた総合点で合否を決め、ボーダーライン付近の受験生に対してだけ、出願時に提出する自己申告書を踏まえた多面的評価を行ってきた。しかし府教委は、少子化や私立高授業料無償化、公立高の定員割れ増加などで、従来の仕組みが十分に機能しにくくなっていると判断。首席指導主事の鈴木さんは「コロナ禍以降の学びの多様化も踏まえ、学校の魅力や存在意義をより明確に打ち出せる制度へ改める」と説明する。

 特色枠は、希望者のみが出願する。受験生はこれまで通りの入試を受けた上で、志望校によって作文、面接、実技、グループディスカッション、プレゼンテーションなどに臨む。合格者はまず特色枠で決め、残る定員を総合点順に選ぶため、「特色枠を受けなければ不利になる」という仕組みではない。

 鈴木さんは「自分がこれからどんな大人になりたいのか、どんなふうに社会に出ていきたいのかということを見据えながら、高校選びもしてほしい」と話す。資格や大会実績そのものではなく、「何を学びたいか」「どんな高校生活を送りたいか」という意欲や適性を見る考えだ。

 制度見直しの狙いは入試方法の変更だけではない。受験生が偏差値や通学距離だけでなく、自分の関心や将来像から学校を選べるよう促すとともに、入試日程も整理して合格発表から入学までの準備期間を確保する。「中学と高校の連携を進め、不登校経験のある生徒らも含めて、より円滑に高校生活へ移れる環境づくりにつなげたい」(鈴木さん)。

 府教委は大阪府公立高等学校・支援学校検索サイト「ERABO(エラボ)」や進学フェア、各校の説明会、SNS発信の強化も進める。入試改革などを通じて、府立高の特色を見える化し、「この学校で学びたい」と思える学校選びを後押しする構えだ。

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