留学経験の有無が、昇進や年収に大きな差を生んでいる。ラグザス(大阪市北区)が4月、留学支援サービス「Mirai Bridge」を通じて実施した調査で、こうした実態が明らかになった。対象は30~50代のビジネスパーソン300人。
調査によると、課長以上の管理職に就く割合は、留学経験者が42・0%だったのに対し、未経験者は21・5%と約2倍の差があった。役職に就いていない割合も、経験者16%に対し未経験者55%と大きく開いた。年収面でも、800万円以上の層は経験者34・6%、未経験者22・4%で、約12ポイントの差が見られた。
留学の影響として最も多かったのは「海外業務に関わる機会が増えた」で51・9%。「語学力が業務に役立った」の22・2%を大きく上回り、単なる語学力の習得にとどまらず、仕事の内容そのものに影響していることがうかがえる。
一方、調査対象のうち73%は留学未経験だった。留学経験者のうち77・8%が「キャリアに影響があった」と回答しており、経験の有無がその後の職務機会や処遇に影響している可能性が浮き彫りとなった。
また、年齢による差ではない点も特徴だ。平均年齢は経験者41・7歳、未経験者42・7歳とほぼ同じで、40代に限定しても課長以上の割合は55%と27・5%で倍近い差が残った。長期的に見て、海外業務への関与機会や昇進機会の差につながっているとみられる。
回答では「昇進・昇格に良い影響があった」(37・0%)、「視野や考え方が広がった」(33・3%)、「就職活動で有利だった」(30・9%)なども多く、留学の効果は定量・定性の両面で確認された。
一方で、「業務で英語を使う機会がない」と答えた人は65・3%に上った。留学経験者では海外業務に関わる機会が増えたとする回答が4割を超えており、経験の有無が国際的な業務機会の差として表れている構図も見える。
同社は「留学は平均的にキャリアにプラスに働く一方、効果には差がある」と指摘。収入面への好影響を挙げた経験者は22・2%にとどまり、「特に影響はない」とする回答も7・4%あった。今後は留学の〝数〟だけでなく、どのような内容や目的で実施するかといった〝質〟や設計が重要になるとしている。
