「BLUE OCEAN DOME(ブルーオーシャン・ドーム)」は、パビリオン全体が廃棄物や環境負荷がなるべく少なく、建築材の再利用もできるような「サステナ建築」になっているのが大きな特徴だ。「海の蘇生」をテーマに展示されるパビリオンで、3つのドーム(ドームA「循環」、ドームB「海洋」、ドームC「叡智」)で構成される。
ドームAは竹集成材を使用。竹は成長が早く環境にやさしい素材である一方、品質がバラバラで使いにくいという欠点があり、普及が難しかった。集成材にすることで品質の課題をクリアし、今回使用するに至った。
ドームBは、世界初のカーボンファイバーによる建築だ。この素材は軽くて強度があるのが特長だが、逆にいえば軽くする必要がない建築物に使われることは今までなかった。今回、地盤が弱いという土地の特性と、また移設を行う前提の建築物であることから、初めてカーボンファイバーで建築を行うことになった。今後は宇宙空間など、あらゆるシーンでの展開が見込める。
ドームCは、再生紙の紙管を使用。通常は紙や布などの巻き取り芯材として使われるこの素材を、パビリオンの構造材として展開した。紙管は現在、災害時の仮設住宅から恒久的な公共施設まで国内外で用いられている。
パビリオンの内容は、「海の持続的活用」の保全と啓発促進が目的。ドームAでは、それぞれの素材の説明を読みながら、実際使用されている素材を触って、その強度を感じられる。真ん中には超撥水(はっすい)技術を使った装置による水のアートが繰り広げられている。


ドームBに順番に案内されると、真ん中に大きな黒い丸が。このスクリーンで繰り広げられる映像がメインコンテンツ。映像美に見入ってしまう。


ドームCでは、セミナーやイベントが繰り広げられていたり、なにもない日はドキュメンタリーが放映されている。

