「支えるのは首でなく、背中と頭の2点」 寝ているだけで体整える 整体枕開発のキュアレの塚本さん

 「寝付けない」「ストレッチが続かない」─。そんな患者の悩みを改善するため、寝ているだけで整体効果のある『整体枕 THE MAKURA」は生まれた。開発の経緯や特長についてキュアレの取締役で整体師でもある塚本幸規さんに話を聞いた。(加藤有里子)

整形外科医に『THE MAKURA』について説明する塚本さん(左)

 ―整体枕とは、ユニークですね。構想について教えてください。
 整体師として勤務する中、「施術したら良くなるが、2週間するとまた痛むんです」と患者さんに打ち明けられました。
 そこで施術の持ちを良くするため、ストレッチや運動法をお伝えしてはいますが、「忙しい」「三日坊主になる」など習慣化できないケースがほとんどです。
 整体の代わりに機能するものがあれば、毎日リセットして過ごしてもらえるのではないかと整体師らと話し合い、過去10年間の5万人以上の臨床データをもとに研究を重ねた結果、整体枕にたどり着きました。
 ―そもそも、患者さんはどんな悩みをお持ちでしたか。
 パソコンやスマホが普及し、同じ姿勢で同じ作業を長時間する人が増えました。この影響で首、肩、腰のコリや痛み、頭痛を訴える患者さんが多くいます。原因は「首」への負担。首に負荷をかけ続けると次の3つが低下します。①血液・体液の流れが悪くなり、代謝が落ちる ②脳と体の情報のやり取りがスムーズにいかなくなる ③猫背など姿勢の崩れにより、首、肩、腰のコリや痛み、頭痛などが誘発する
 深い呼吸をすることで、体の緊張がほぐれ、首にかかった負担をリセットすることができます。「整体枕 THE MAKURA」は、眠れる状態に体に整えてから就寝し、 体を最⼤限回復させるのが目的です。
 ―ほかの枕との違いを教えてください
 一般的な枕は首に支点がある構造が多いですが、整体枕は首への負担を少なくするため、頭と肩の2点支えにしていることが最大の違いです。
 また、一般的な枕は立っている姿勢を想定して開発しているケースがほとんどですが、整体枕は寝ている姿勢でカーブを設計しているのも大きな特徴です。
 寝ているときの首は、立っているときや座っているときと同じ姿勢ではないため、起きているときと同じ首のカーブで開発された枕と当社の枕とは発想が異なっています。
 ―「眠れない」「すっきりしない」など枕で悩んでいる人が多いですが、何が原因だと思いますか。
 実は体がゆがんでいると、寝て回復できる状態になっていないのです。つい、寝具を見直すことに目が行きがちですが、それは違います。なぜなら、子どものときは「枕が悪いかも」「敷布団が合わないからかも」など考えることなく眠れていましたよね。
 つまり、体がゆがんだ状態を直さない限り、寝具を変えても改善できないのです。「せっかくオーダーメイドした枕を使っているのに寝つけない」などの話も聞きます。これは、ゆがんだ状態で計測して、ゆがんだ寝姿勢に合った枕になってしまっているからなのです。

2点で支える「整体枕 THE MAKURA」


 ―貴社の枕は、「5分使用するだけでもOK」と聞きました。
 はい。整体枕は寝具ではなく、「眠れる体」に整える整体器具として特許を取得しました。第三者機関で、首、肩、腰にこりや違和感がある人に協力してもらい、検証したところ、5分間の使用で状態の改善と、より良い睡眠が得られることが分かりました。
 もちろん、そのまま寝てもらっても良いですが、5分使用のスタイルなので、家族で共有できます。一家に1基あれば良いかと思います。
 ―最後に一言。
 現在、整体枕は整形外科や睡眠専門クリニック、整骨院で取り入れてもらっており、プロゴルファーやフットサル選手のパフォーマンス向上にもつながっています。
 毎日の食生活や運動習慣を変えるのは大変ですが、枕を変えるのは簡単です。質の高い眠りで毎日を健康に過ごしてほしいですね。

株式会社キュアレ/東京都豊島区東池袋3─5─7 ユニオンビルヂング201/フリーダイヤル(0120)247190

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