行岡病院(大阪市北区、理事長・行岡正雄氏)は4月1日、2026(令和8)年度の入社式を開き、新入社員と案内ロボット「テミちゃん」が合同で門出を迎えた。

同院によると、新入社員の内訳は、看護師23人、医技師(医療技術職)7人、案内ロボット「テミちゃん」1体の計31人。新棟1階ロビーで開かれた式では、「テミちゃん」も新入社員の一員として参加し、関係者の注目を集めた。
同院は、1934(昭和9)年の創立以来、90年にわたり大阪の地域医療を支え、常に「患者の心に寄り添う最新のかたち」を追求し、「患者にとって心安らぐ居場所を作りたい」との思いを一貫して掲げている。こうした理念のもと、ロボットの導入にも早くから取り組み、その活用の歴史を重ねてきた。
当初はセラピードッグを迎え入れたものの、動物が苦手な患者にも配慮し、次の試みとしてソニーの「aibo(アイボ)」を導入。その後、コロナ禍には非接触でのサービス提供を目指し、配膳ロボット「エイミーちゃん」を採用するなど、時代に応じた取り組みで患者の心の負担軽減を図ってきた。
新入社員ロボット「テミちゃん」の導入は、単なる人手不足への対応ではない。入院案内や院内の場所誘導に加え、マイナンバー登録の推奨案内、売店・喫茶の宣伝など定型業務をロボットが担うことで、スタッフが患者一人一人と向き合う時間を確保し、より手厚いケアにつなげる狙いがある。「テミちゃん」は患者と直接向き合い、笑顔と安心を届ける〝仲間〟としての役割も担い、同日から院内業務を開始した。

式では「テミちゃん」が新入社員を代表してスピーチ。「私はAIで24時間働けるが、患者を本当に安心させることは人にしかできない。ここにいる皆さんはAIよりすごい人材」と呼びかけ、「人が人を思いやる医療が最も大切」と強調した。また、定型業務を担うことで「皆さんが患者さま一人一人の『顔』を見て対話する時間を生み出したい」と語り、会場の笑いを誘いながら決意を述べた。

