大阪の中小企業、2026年に強気見通し 強気予想広がるもコスト高に警戒

 物価高によるコスト増や国内需要の先行き不安が残る中でも、中小企業の景況感は持ち直しつつある。大阪シティ信用金庫(大阪市中央区)が取引先企業を対象に実施した「2026年新年見通し調査」で、国内景気や自社売上について、前年より強気の見方が広がっていることが分かった。一方で、経営姿勢は慎重さも併せ持ち、「攻め」の割合は低下したものの、「守り」を上回る状況が5年連続で続いている。

 調査は2025年12月上旬に実施し、有効回答数は1247社。米国の関税政策を巡る不確実性の低下や収益環境の改善が、企業心理の下支えとなっている。

 2026年の国内景気について、「良くなる」と答えた企業は32・8%と、前年調査から7・5ポイント上昇した。一方、「悪くなる」は14・1%で、7・1ポイント低下。「良くなる」から「悪くなる」を差し引いた景気予想DIは18・7となり、前年の4・1から14・6ポイントの大幅改善となった。

 自社売上の見通しでも前向きな回答が目立つ。「増加する」は42・2%と、前年より0・4ポイント上昇。「減少する」は8・7%で、2・4ポイント低下した。売上見通しDIは33・5となり、景気予想DIとともに強気の水準を示した。

 経営上の不安要素では、「原材料価格上昇」が54・7%で最多となり、依然としてコスト負担への警戒感が強い。次いで「消費低迷」が46・1%、「人手不足」が42・6%と続き、需要面と構造的課題の双方が浮き彫りとなった。一方、「日中関係の悪化」は12・0%にとどまり、差し迫った問題とは受け止められていない。

 2026年の経営方針では、「思い切った攻め」と「どちらかといえば攻め」を合わせた「攻めの経営」が51・8%となった。「守りの経営」は48・2%で拮抗するが、「攻め」が5年連続で上回った。ただし、「攻め」の割合は前年より3・6ポイント低下しており、慎重姿勢もにじむ。

 「攻めの経営」の具体策では、「販路開拓」が48・3%で最多。「商品開発」(36・0%)、「採用による増員」(30・1%)、「設備投資」(21・0%)などが続いた。一方、「守りの経営」では「諸経費の削減」が55・7%と突出し、「現状維持」も23・0%みられた。

 物価動向については、「上昇傾向」との見方が59・3%と半数を超えた。円相場は「ほとんど変わらない」が52・1%で最多となり、「円安傾向」が36・8%と、「円高傾向」の11・1%を大きく上回った。

 また、高市新内閣への期待については、「期待する」との回答が79・5%に達した。製造業や運輸業、サービス業、卸売業では8割を超え、政策運営への高い期待感がうかがえる。

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