「避難しない家」を目指す クレバリーホーム、防災住宅の最前線

東日本大震災の津波に耐えた一棟の住宅

 記者はこのほど、7月2日から2日間にわたりマイドームおおさか(大阪市中央区)で開催された第13回「震災対策技術展大阪」を訪れた。地震や台風など自然災害の激甚化を背景に、防災技術などが紹介され、多くの企業や自治体、研究機関が独自の技術や製品を披露していた。
 会場でひときわ目を引いたのは、2011年の東日本大震災で津波に襲われた被災地の写真だった。周囲の建物が押し流される中、一棟だけ残された木造住宅がクレバリーホーム(千葉県君津市・松田芳輝社長)の住まいだった。その理由を確かめようと、同社広報課長の神尾貞輝さんに話を聞いた。

(左から)技術部 技術企画課 課長代理 高橋 博昭さん、技術部 部長 鈴木 基之さん、常務取締役 住宅FC本部長 菊間 文弥さん、広報販促部 広報課 課長 神尾 貞輝さん、広報販促部 販促支援課 齋藤 治郎さん

――近年、防災住宅への関心が高まっています。クレバリーホームの特徴を教えてください

神尾 当社は「家を、人を、そして命を守る」住まいづくりを29年以上追求してきました。東日本大震災では、被災地に建つ546棟のクレバリーホーム住宅すべてが倒壊を免れ、地震による全壊・半壊は一棟もありませんでした。その実績を礎に、現在は「避難しない家」をコンセプトに、災害時でも自宅で暮らし続けられる住まいを提案しています。

――具体的にはどのような備えですか

神尾 展示会では3つの提案をご紹介しています。一つ目は、ジャパン・レジリエンス・アワード最優秀賞を受賞した「台風対策パッケージ」です。屋根や雨どい、サッシだけでなく構造躯体(基礎・柱・梁・耐力壁・床・屋根など)まで強化し、強風や暴風雨への耐久性を高めています。

 二つ目は、ジャパン・レジリエンス・アワード優秀賞を受賞した「ライフライン維持パッケージ」です。発電・給電・貯水機能を備え、停電や断水時でも自宅で生活を続けられる環境を整えています。

 三つ目も、ジャパン・レジリエンス・アワード優秀賞受賞の「プレミアム・ハイブリッド構法」です。

SPG構造は“通し柱”を格子状に配置し建物のねじれや引き抜きを抑制する
モノコック構造は床・壁・屋根を一体化し地震の力を建物全体で受け止めて分散・吸収する
高精度HSS金物はナットと金物を一体化することで高い固定力を維持し柱や梁の欠損を抑えながらより強固な構造を実現する

――どのような構造なのでしょうか

神尾 当社独自の「SPG(ストロング・ポスト・グリッド)構造」と「モノコック構造」を組み合わせています。SPG構造は“通し柱”を格子状に配置し、建物のねじれや引き抜きを抑制します。一方、モノコック構造は床・壁・屋根を一体化し、地震の力を建物全体で受け止めて分散・吸収します。これにより、高い耐震性能を実現しています。

 また、接合部には“高精度HSS金物”を採用しています。ナットと金物を一体化することで高い固定力を維持し、柱や梁の欠損を抑えながら、より強固な構造を実現しています。

――展示されていた東日本大震災の写真が印象的でした

神尾 東日本大震災では、地震による全壊・半壊は一棟もありませんでした。特に津波被災地では、周囲の家屋が流される中、当社の住宅は家財などの流失を最小限に抑え、その後の度重なる余震にも耐えました。もちろん一例ではありますが、高い耐震性能や強固な構造があってこその結果だと考えています。

 さらに、当社では外壁に耐久性に優れたタイルを採用しています。紫外線や風雨による色あせや劣化が少なく、高級感のある美しい外観を長期間維持できるほか、メンテナンス性にも優れています。

 また、高断熱性能に加え、室内の空気環境や水にも配慮し、健康で快適な住環境づくりにも力を入れています。

 災害が頻発・激甚化する時代だからこそ、「住み続けられる家」が求められています。当社クレバリーホームは、防災性能と快適性、そして美しさを兼ね備えた住まいづくりを通じ、人と暮らしを守る挑戦を続けてまいります。

クレバリーホームの外観 美しさ・強さ・健やかさーー住宅に必要な全てを兼ね備えた”ひとクラス上の住まい”の暮らしーー本当に長く幸せが続く家づくりを
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