「正解はない」元阪神・鳥谷氏が指導論 門真で地域部活動の担い手育成

 門真市は6月28日、門真市立第二中学校で「部活動地域展開指導者養成プログラム」を開催した。同プログラムは中学校部活動の「地域展開」を見据え、指導者の資質向上や人材確保を目的に実施。地域クラブの指導者や市内の中学校教職員らが参加した。講師には元プロ野球・阪神タイガースの鳥谷敬さんと狩野恵輔さんを招き、理論と実技の両面から指導法を学んだ。

指導者らに実技を交え、講義を行う鳥谷さん

 講義では、アスリートの経験を次世代につなぐ活動を展開するNPO法人「Kizuna」代表理事を務める鳥谷さんが「野球に正解はない」と題して講演。プロ野球選手でも打撃フォームはさまざまであることを例に、「形を押し付けるのではなく、なぜそうするのかという原理原則を伝えることが大切」と強調した。「声を出せ」という指導については、単なる気合付けではなく、リラックス効果や意思表示、酸素摂取による回復といった具体的な意味を理解し、子どもに伝える重要性を説いた。また、成果は「考え方×熱量×技術」の掛け算で決まるとし、いずれか一つが欠けても十分な成果にはつながらないとの考えを示した。

 実技では、競技を問わず重要となる身体の使い方を紹介。骨盤を立てる姿勢づくりや柔軟性を高めるストレッチ、視覚を使った判断力を養う反応トレーニングのほか、グローブの使い方やバットの握り方など、道具の特性を生かした技術指導も行われた。

生徒らに骨盤のストレッチを指導する鳥谷さん

 参加者からは「これまで感覚で教えていたことの理由が理解できた」「理論を伝えることで子どもの理解も深まると感じた」といった声が聞かれた。

 狩野さんは「まず褒めてから助言する」「話は短く簡潔に」といったコミュニケーションの重要性を紹介。門真市は今後も同法人と連携し、競技種目を変えながら年間を通じて同プログラムを継続し、地域全体で子どもたちを支える指導体制づくりを進めるとしている。

生徒からの質問に答える鳥谷さんと狩野さん(中央右)
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