増える〝孤育て〟なくせ 「訪問産後ケア」をより身近に 助産師の活躍を応援 都島区のWith Midwife

 女性の社会進出が進む一方、育児と仕事の両立が難しく、〝孤育て〟(孤立した子育て)が深刻化している。この問題は、産後うつの増加とともに社会の大きな課題となっている。特に1歳未満の乳児を育てる家庭では、子育てをサポートできる専門的な人材の需要が高まっている。

増える〝孤育て〟なくせ

 一方、助産師は妊婦や産後の女性を支援するため、妊娠期から産後にわたるケア、新生児の健康管理、授乳指導、女性のメンタルヘルスなど幅広い専門知識とスキルを持っている。しかし、助産師の約9割は病院勤務であり、その専門性を地域で生かす場は限られている。

 こうした中で、助産師の専門性を地域社会で活用する一環として、「訪問産後ケア」をより身近なサービスとして提供する取り組みが進められている。

 大阪市都島区に本社を置くWith Midwifeは助産師のリスキリングを目的とした事業「Licensesays」を運営している。同社はベビーシッターや家事代行サービスを提供するキッズライン(東京都港区)と提携し、主に産後1年間で母親の身体的な回復のための支援、授乳指導と乳房のケア、母親の話を傾聴するなどの心理的支援、新生児と乳児に対する具体的な育児指導、家事支援、兄弟の保育などのサポートを提供し始めた。

 産後の母親の心身の負担を軽減し、育児や生活全般への不安感を減らすことにより、母親がライフキャリアを前向きに考えられる環境が整うことも期待されている。

【License says公式サイト】
 https://lic-says.jp/

【キッズライン公式サイト】
 https://kidsline.me/university/welcome