館長に聞く、うめきた定着後の展望

2024年より開業が続き、〝新しい大阪の顔〟として今や定着しつつある「うめきた」エリア。今年11月に「うめきたの森」、そして2027年春頃には全体開園が行われるエリアへの期待はさらに高まるだろう。開業時の熱狂から少し経ち、先に開業した施設は今どんな様子なのか。今回はうめきたエリアの南部にある「KITTE大阪」の今を、同館館長の大平真さんに聞いた。

—開業から2年が経ちますが、開業時と比べて現在の施設の様子は
メインの顧客層は開業当初から大きく変わっておらず、近隣のオフィスワーカーが主な利用者です。一般的な商業施設は女性が7割ほどを占めますが、当施設は男女比がほぼ5対5。利用者は40~60代が中心で、この傾向も開業時から変わっていません。
2024年には当館だけでなく、うめきたエリアで同じくイノゲート大阪とグラングリーン大阪北館も開業し、就労者がエリア内にぐっと増えました。また25年は大阪・関西万博の開催もあり、どんどん来館者が伸張していきました。期間が終わった後も来館者数は落ち込むことなく、引き続き利用していただきありがたく感じています。
—来館者数に変化はありますか
来館者数は順調に増加しています。うめきたエリアの開発に伴い、オフィス就業者が大幅に増えたことが背景にあると考えています。当ビルのオフィス入居者は現在約5000人で、今秋には約7000人まで増える予定です。これでオフィスエリアはほぼ100%入居となるため、私たちとしてはここが〝第二のスタート〟という思いです。隣接するビルとあわせて1万人以上のオフィス就業者が入居し、この2年間でうめきたエリアの人口は着実に増加しています。
オフィスワーカーの利用が多いことから、平日と休日の来館者数のバランスも一般的な商業施設とは異なります。郊外型の商業施設では休日の来館者数が平日の約3倍になることもありますが、当施設では休日は平日の約1・5倍と、比較的平準化しています。全130店舗のうち約7割が飲食店という特徴があり、ランチや仕事帰りの飲食需要にマッチしたのではないかと考えています。
—地元住民の利用も多いとか
そうなんです。顧客の居住エリア分析では、10㌔圏内の利用者が約3割を占め、特に福島区からの来館が多いというデータが出ています。都市部に住む方が増え、当施設を日常的に利用してくださる地元の方が多いと感じています。
うめきたエリアは、もともとはオフィス中心の街でしたが、公園や各種施設の整備によってファミリー層やミドル・シニア層の利用が増え、それが当施設との相乗効果も生んでいます。2階のアンテナショップにあるきき酒コーナーでは、お昼前からほろ酔いで楽しんでいるお客さまの姿も見られます(笑)。
当施設としては、「まずはKITTE大阪へ行こう」と思っていただける方をさらに増やしていきたいと考えています。最近では、隣接するモード学園と連携して学生作品の展示を行い、学生やその家族にも来館していただきました。地域との連携を深めながら、より多くの方に足を運んでいただくきっかけをつくっていきたいと思っています。

—今夏に新店もオープンしますね
最近の注目店舗として6月26日に「ちいかわベーカリー」がオープンしました。「ちいかわ」の常設ベーカリーは東京に次ぐ2店舗目で、ファミリー層やインバウンドを含む海外からの来館者にも人気の高いキャラクターです。
また、7月28日オープンの「akinai大阪」は、大阪初のアンテナショップです。大阪観光局、大阪産業局、大阪商工会議所と、兵庫県の物産ショップを運営するエムズブランディングが連携し、大阪の魅力を発信します。
同店では大阪製ブランド製品や伝統工芸品を販売するほか、大阪観光PRとして、観光イベントの実施やライブ配信などが計画されています。

—今後の展望は
日本全国に密着する日本郵政グループとして、開業当初から変わらず「日本のいいもの」を発信し続けていきたいと考えています。鮮度と感度の高いアンテナを張り巡らせ、ここでしか買えないものや体験できないものとの出会いを通じて、お客さまに新たな〝発見〟を提供できる施設にしていきたいですね。

【6月26日オープン】ちいかわベーカリー関西1号店オープン 限定メニューは「たこせん」をイメージ

人気キャラクター「ちいかわ」をテーマにした常設ベーカリー「ちいかわベーカリー OSAKA」が同館3階に6月26日オープンした。
「ちいかわベーカリー」は2024年に東京・原宿で開業し、連日多くの来店客でにぎわう人気店。今回が大阪初出店となる。東京・原宿の1号店では関西からの来店客から「大阪にも作ってほしい」といった要望が数多く寄せられていたという。また、原宿店の来店客は約3割が訪日外国人で、インバウンド需要も見込めるという背景から、大阪に2号店を出店した。
パンは、2026年にフランスで開かれたパン職人の世界大会「Coupe du Monde de la Boulangerie 2026」の飾りパン部門に日本代表として出場した澤田淳一さんの指導の下、粉選びからこだわって開発したという。
店内では、ちいかわやハチワレ、うさぎなど作品の人気キャラクターをモチーフにしたパンやスイーツを販売する。
営業時間は午前11時~午後8時。不定休。利用はWEBによる事前予約制で、予約には1000円分の買い物券がつく。


【7月28日オープン】「大阪らしいええもん」を届ける KITTE大阪に待望の〝地元大阪アンテナショップ〟
7月28日にKITTE大阪2階にオープンする「akinai大阪」。このフロアは施設開業時より、各地方のアンテナショップが集合するエリアとして話題を呼んだ。今回、地元大阪のアンテナショップが出店するのは初の試みだという。
同店を運営するエムズブランディングは、KITTE大阪で「兵庫県おみあげ発掘屋」をグランドオープン当初から運営していた。その中で利用客から「大阪なのに大阪の商品を買える店舗がない」という声が多く上がった。これを背景に、大阪観光局、大阪産業局、大阪商工会議所と連携し、大阪の食・観光・伝統産業・ものづくりの魅力を発信する拠点として「akinai大阪」のオープンに至った。
店舗では、大阪を代表するソウルフードや銘菓、調味料、人気のキャラクター商品、伝統産業をはじめ、まだ広く知られていない地域の逸品まで幅広く取り揃える。大阪をよく知る人にとっても「これも大阪なの!?」という再発見の楽しみが得られる。また、期間限定フェアやものづくりの交流イベント、実演販売なども行うことで、大阪ならではの食・文化・ものづくりの魅力をあらゆる面から体感できる。
同社代表の鵜殿麻里絵さんは「全国の名産品を楽しめるこの『KITTE大阪』に、地元大阪の物産店が加わり、より一層お客様に喜んでいただける事を期待します。大阪は商いと人情の町。地元の皆様と商品や地域の魅力を一緒に伝え、これからもっと大阪ファンの輪が広がる場所に育てていきたいです」と話す。

