大阪府内中小企業景況、2期連続悪化 中東情勢や物価高で先行き警戒

 大阪シティ信用金庫がまとめた2026年4~6月期の大阪府内中小企業景況調査で、中小企業の景況感が2期連続で悪化したことが分かった。販売数量や収益が低下し、総合業況判断DI(景況判断指数)は前期比3・6ポイント低下の5・4と、2023年4~6月期以来の低水準となった。物価高や人件費の上昇に加え、中東情勢の混乱による先行き不透明感が企業心理を冷やしている。

 調査は6月上旬、府内の取引先企業1400社を対象に実施し、1258社から回答を得た。

 販売数量DIは15・7、収益DIは3・9と、ともに2期連続で低下した。一方、販売価格DIは33・6と2期ぶりに上昇した。仕入れ価格や人件費の上昇を背景に価格転嫁は進んでいるものの、高騰するコストを吸収し切れず、収益環境は厳しさを増している。

 総合業況判断DIは、これまで横ばい圏で推移していたが、今期は悪化が鮮明となった。業種別では全業種で低下し、製造業は14期ぶりにマイナスへ転落した。

 資金繰りDIも前期比1・6ポイント低下のマイナス9・0となり、2期ぶりに悪化した。売り上げの伸び悩みに加え、借入金利の上昇も企業経営の重荷となっている。

 経営上の課題では、「経費増」が38・2%で最も多く、「仕入先からの値上げ要請」が37・1%、「売上・受注の減少」が34・8%で続いた。「仕入先からの値上げ要請」は前回より大きく増え、コスト上昇圧力が一段と強まっていることが浮き彫りになった。

 先行きへの見方も厳しい。2026年7~9月期の総合業況見通しDIは0・9と、今期実績からさらに4・5ポイント低下する見込み。設備投資を予定する企業の割合も16・6%と前期から横ばいで、先行き不透明感を背景に慎重姿勢が続いている。

 補足調査では、半年先の景気について「良くなる」と答えた企業は8・8%にとどまる一方、「悪くなる」は61・0%と6割を超えた。悪化要因としては「中東情勢混乱の長期化による影響」が62・8%で最も多く、「物価高騰による個人消費の低迷」(57・7%)、「円安に伴う輸入コスト・エネルギー価格の上昇」(40・1%)が続いた。

 外部環境の悪化やコスト負担の増加、消費の停滞が重なり、大阪府内の中小企業では景気回復への期待よりも先行きへの警戒感が強まっている。

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