大阪シティ信用金庫は、大阪府内の取引先中小企業1400社を対象に、仕入れ価格や販売価格の動向についてアンケート調査を実施し、1288社から回答を得た。原材料費やエネルギー価格の高止まり、人手不足に伴う人件費の上昇が続く中、中小企業の8割超が〝仕入れ値上がり〟を実感している実態が浮かんだ。
この1年間で原材料や商品の仕入れ価格が「上昇した」と答えた企業は83・4%に達し、2024年2月の前回調査より3・9ポイント上昇した。「ほぼ安定」は16・5%、「下落した」は0・1%にとどまり、多くの企業がコスト増に直面している。
仕入れ価格の上昇率は「6~10%」が35・9%で最も多く、「3~5%」が30・0%で続いた。一方、「11~15%」は15・3%と前回より増え、値上がり幅がより大きい層へ広がっている。平均上昇率は8・3%だった。
こうしたコスト増を受け、販売価格を「引き上げた」と答えた企業は75・6%で、前年より6・6ポイント上昇した。平均の値上げ幅は7・2%。値上げの理由(複数回答)は「原材料費などの上昇」が79・5%で最多、「人件費の増加」49・5%、「人件費以外の経費増」37・2%が続いた。仕入れ値や人件費の上昇が、価格改定の主な要因となっている。
一方で、コスト上昇分を販売価格にどの程度反映できているか、いわゆる〝価格転嫁〟の状況を見ると、「8割以上転嫁できている」が35・9%、「5~8割転嫁」が37・6%で、一定の進展はみられる。ただ、「2~5割にとどまる」が22・0%、「ほとんど転嫁できていない」が4・5%あり、十分に吸収しきれていない企業も少なくない。
価格転嫁の難しさについては、「難しい」との回答が73・0%に上り、「容易」は27・0%にとどまった。理由としては「競合他社が価格を据え置いている」が54・6%、「値上げによる買い控えや売り上げ減少への懸念」が47・1%などが挙がり、値上げに踏み切れば客離れにつながるとの不安が根強い。
今後の価格設定については、「引き上げ予定」とする企業が71・2%に達し、前年より18・9ポイント増えた。政府が企業間での価格転嫁を促す対策を進めていることも背景にあるが、コスト負担の増加が続く中、値上げは当面避けられないとの見方が広がっている。
