阪急電鉄と阪急阪神不動産は、大阪・梅田で進めている「(仮称)東阪急ビル建替計画」の新本社オフィスビルに、次世代型の太陽電池「ペロブスカイト太陽電池」をガラスに組み込んだ「ガラス型ペロブスカイト太陽電池」を導入する。新築オフィスビルの外装への採用は国内初という。環境性能を高めた都市型オフィスの新しい取り組みとして注目されそうだ。

同ビルは大阪市北区角田町に建設する阪急阪神不動産の新本社ビル。2025年10月に着工、2027年12月の竣工を予定する。
ペロブスカイト太陽電池は、特殊な結晶構造を持つ材料を使った次世代型の太陽電池。材料をインクのように塗ったり印刷したりして製造できるのが特徴で、従来のシリコン型に近い発電効率を持ちながら軽量で設置の自由度が高い。日本で生まれた技術で、脱炭素社会の実現に向けた有力な再生可能エネルギー技術として国も実用化を進めている。
今回採用するのは、パナソニックHDが開発した「ガラス型ペロブスカイト太陽電池」。建材ガラスに発電機能を一体化したもので、建物の外観デザインを損なわずに太陽光発電を取り入れることができる。
ビル最上階(10階)のバルコニー手すり部分に18枚設置し、高さ約1.4㍍、幅約33㍍の区画に並べる計画。ガラスの大きさや透け具合をデザインに合わせて調整できるため、従来は太陽電池を設置しにくかった外装や共用部にも導入できるという。年間約2000㌔ワット時の発電を見込む。

完成するビルは、建物の省エネルギー性能を高めた建築物を示す「ZEB Ready(ゼブレディ)」認証や、環境配慮型不動産を評価する「DBJグリーンビルディング認証」で最高評価の5つ星を取得している。今回の導入により、建物で使うエネルギーの脱炭素化をさらに進める。
阪急阪神ホールディングスグループでは、今回の設置による発電量や運用データを検証し、今後のビル開発や改修計画での太陽電池の新しい活用方法として広げていく考えだ。
計画地は阪急大阪梅田駅から徒歩約4分。敷地面積は約1534平方メートル、鉄骨造で地上10階、地下1階。延べ床面積は約1万3878平方メートルで、1階に店舗、2~10階にオフィス、地下1階に駐車場を設ける予定。
