海洋堂造形作家 松村しのぶさん 文化庁長官表彰を受賞

 フィギュアや食玩の模型を製作する海洋堂(門真市)所属の造形作家、松村しのぶさんが昨年12月18日、令和6年度文化庁長官表彰を同庁の都倉俊一長官から授与された。同表彰は文化活動に優れた成果を示し、日本文化の振興に貢献した個人・団体の功績を称えるもの。今回は「動物を始めとするネイチャー系フィギュア造形の第一人者。膨大な知見に裏打ちされたリアリスティックかつ生命力溢れるフィギュアは国内外で高い評価を得ており、卓越した技術により日本の現代文化を支えた」との評価で表彰に至った。

文化庁長官表彰を授与された松村しのぶさん(右から2人目)
文化庁長官表彰を授与された松村しのぶさん(右から2人目)

 松村さんは「かつては美術品を除いて、自然や野生動物をモチーフにした一般向け商品というものが国内にはほぼ存在せず、野生動物をモチーフにしたグッズが欲しい思いが私の原動力だった。今や生き物グッズは専門のイベントや細分化された図鑑が発行するような世の中になり、動物・自然物をたのしむ文化が一般的なものになっていく手助けができたのでは」と語った。なお、海洋堂では今回の受彰を記念し、海洋堂ホビーランドにて松村しのぶ作品展を予定している。