9月18日公開の映画「さとこはいつも」で、有村架純、石田ひかりと共にトリプル主演を務めた京都出身の現役高校1年生で新人俳優、姫野花春(16)が舞台挨拶でお隣の大阪へ。抜てきした沖田修一監督(49)と共に作品への思いなどを語った。

沖田監督は2006年長編作品デビューし「南極料理人」(09年)が話題となり、「横道世之介」(13年)はブルーリボン最優秀作品賞を受けるなどし、今作が20年目の節目で12作目。長年温めてきた〝向田邦子に憧れる女子中学生の話し〟が発想の出発点で、オリジナル脚本も自身で執筆しメガホンとの二刀流をやり遂げた。姫野は300人を超すオーディション参加者から選ばれた逸材。沖田監督が選んだ決め手は「若くてちょっと面白くて、まだ何も持っていない新鮮な感じなのにどこかオッサンみたい」という難しいキャラクター設定だったが、姫野自身に言わせると「この中学生、格好いいな」と感じ、自然に入っていけたという。


物語は15歳の中学生、35歳のキャリアウーマン、55歳の子育てを終えた専業主婦の「さとこ」が主人公。オムニバス形式なので、観客は「同一人物の成長なのか? 同時進行の別人なのか?」と見ている時に大いに悩むが、それが「人の善意や温かさ」をテーマに作品を描き続けてきた〝沖田ワールド〟にまんまと入り込まされてしまった証拠でもある。「毎回受験生のような気持ちで映画を作っています。〝次こそは…次こそは…〟との思いです。今回はボク自身のアイデアで長年温めてきた企画でしたから〝とても面白い作品になった〟と自信を持って言えます」とホッとした表情。

実年齢で中学生を演じ、今春高校生になった姫野は「これからお仕事を続ける上で〝この作品でデビュー〟と言われるのは不思議な感触ですけどうれしい。監督の〝用~意!はい!!〟の声が掛かったら全てを忘れて集中しました」と今から公開が楽しみなようす。
(畑山 博史)
