濱田祐太郎、盲目の新喜劇で主演 NGK満員公演

 元R-1王者の盲目のピン芸人、濱田祐太郎(36)が主演した吉本新喜劇「盲目の新喜劇」がラジオで共演したK is-My-Ft2・二階堂高嗣をゲストに、満員のなんばグランド花月で上演された。

二階堂(中央)と舞台でやり取りする濱田(右)

 濱田は生まれつき全盲に近いが自身の障害を逆手に取った漫談「視力障害者あるある」で2018年R-1王者に。元々ギターを弾いたりグルメ歩きなど多彩だが、吉本新喜劇への出演を間寛平GMに直訴し、昨年実現して時代劇仕立ての新喜劇で殺陣を披露。この公演での演技を評価され「大阪文化祭賞奨励賞」を受けた。

新喜劇座員と共にせりふのやり取りをする濱田(右から2人目)

 この日は見事なタップダンスを披露。指導したのは昨春、新喜劇入りしたばかりでタップを得意とする野呂桃花。芸歴で先輩に当たる濱田に最初こそ遠慮していたが、次第に熱が入り3カ月に渡って基礎から覚えさせた。濱田は「ボクは見えないのでそもそも手足の動かし方が全く分からない。そこでタップシューズを触って音の出し方から教わりました」としみじみ。

タップ得意な者が集まった新喜劇メンバー。右前列が野呂

 落語や漫談など一芸に秀でた盲目芸人は関西をはじめ全国に何人かいるが、演じるジャンルを広げるケースは少ない。濱田は「ボク独りでは新しい事は何もできない。GMをはじめ新喜劇の皆さんが文字通り手取り足取りで根気よく教えてくれたおかげ」と感謝。寛平GMは「濱田くんは稽古に入るまでに新喜劇台本を全て覚えて逆にボクらに教えてくれるほど。一緒にすし屋に行ってもネタはちゃんと分かって食べている。〝ホンマは見えてるんとちゃうか?〟とよく聞くんです」と肩をたたいた。

独りで舞台上でタップダンスに挑んだ濱田

 本番ではBGM音楽と周囲で踊る野呂ら新喜劇若手のタップシューズ音を頼りに、濱田は舞台中央で独りタップ音を響かせた。毎年新しい事に挑戦するだけに、終了後には記者から「来年の目標は?」と問われ、「終わったばかりで未だ何も…」と戸惑う濱田に、寛平GMは「年々ハードルは上がるかも知れないが、濱田君ならきっとまた乗り越えるでしょ」とエールを送った。
(畑山 博史)

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