上方漫才界のレジェンド「オール阪神・巨人」が、大阪・ミナミの吉本興業ホームグラウンド「なんばグランド花月」(NGK)で結成50周年記念「来て!見て!笑て!」千秋楽大阪公演を開催。サプライズゲストにはオール巨人と同期の〝お笑い怪獣〟明石家さんま(70)が登場、中堅・若手の助演者も全員が賞レース受賞歴を持つ実力者ぞろいで、満員の場内は終演まで爆笑の渦が続いた。

「オール阪神・巨人」は、上方漫才大賞歴代最多4回受賞をはじめ、紫綬褒章やNHK放送文化賞、日本放送演芸大賞最優秀名人賞など大きな賞を総なめにしてきた。オール巨人(74)は「若い頃はずっと仲が良かった訳やないんよ。〝もうアカンかな?〟と思た時に不思議に大きな賞頂けた。〝もうちょっと頑張らな〟と思い直して阪神君と漫才続けてココまで。今は仲エェですよ、有り難いねぇ」と振り返り。オール阪神(69)は「高校卒業して一番最初の仕事が漫才師。以来、他の仕事知りませんねん。50年、アッという間。シンドい時もあったけど、嫌にはなった事はないね」としみじみ。

第一次石油ショックも覚めやらぬ1975年にコンビ結成。共にテレビ・ラジオの素人参加番組常連で、NSC(吉本総合芸能学院)など芸能スクールが無い時代のルールで既存芸人の弟子になる必要があり吉本新喜劇の大スター・岡八郎に入門し芸能活動スタート。共に落語家の別名を持ち、巨人は歌唱、阪神は釣りと趣味を生かした活動も行ってきた。50周年ツアーは、昨年7月の宮崎を最初に、大阪、鹿児島、東京と巡り、再び大阪で千秋楽。この日コンビでは漫才2本を披露、昔のネタやアドリブも取り入れダイナミックに展開。東京公演に続き〝巨人は同期〟と公言するさんまがサプライズ登場。2人が尿漏れ防止パンツや持病の話題をすると、すかさずさんまが「暗い話すな!」と一喝し息もピッタリ。
トークコーナーでは「からし蓮根」「ガクテンソク」「ギャロップ」「笑い飯」元「プラス・マイナス」兼光タカシの質問に答える形で進行。過密スケジュールでヘリコプター移動した際の逸話や身に覚えの無い大麻疑惑での取り調べなど昭和芸人ならではのびっくりエピソードを披露。

終演後はメディア取材に応じ、巨人は「今日は友人知人や子どもに孫も来てたから特別。久しぶりにネタ2本やるんで、2週間ぐらい前から緊張してた」とホッとした表情。開演前には阪神長男の高田隆平(34)がお笑いコンビ「きょうもかもがわ」として前説に登場。そのせいか阪神は「朝4時に起きてしもて、その後は目がさえて眠れんかった」と息子を思いやった。

MANZAIブームを共に走り抜けた「紳助・竜助」「カウス・ボタン」ら吉本の同世代芸人が次々コンビ解消し「ザぼんち」「のりお・よしお」と共に今ではベテラン最右翼。日頃から〝劇場ファースト〟を宣言している巨人は51年目に向け「健康第一で。出してくれはるんやったらずっと劇場でいい漫才したいな」とキッパリ。近年、体調不安が続く阪神は「だんだん体が悪なってきてね。いつ〝辞めようかな?〟になっても仕方ない。でも、その時はまだ来てほしない」と前を向いた。
(畑山 博史)
