〝投資と笑い〟大阪取引所の「北浜フェスタ」に600人 専門家トークや落語も

 大阪・北浜の大阪取引所で30日、投資や経済について楽しく学ぶイベント「JPX北浜フェスタ2026~楽しく学ぼう!投資のアレコレ~」が開かれた。フェスタ(祭り)と銘打った同イベントは2015年に始まった夏の恒例行事で、「あらゆる世代・属性の人が、同じ場所で投資の学びを共有できるイベント」を目指すことをコンセプトに掲げている。親子向けの経済教室から個人投資家向けのセミナー、落語まで多彩な企画が組まれ、延べ約600人が来場した。

 午前は子育て世代や親子連れを主な対象としたプログラムが並んだ。しなやかライフ研究所代表の小谷晴美氏は午前10時から、教育費や老後資金の準備方法をテーマに講演。子育て中の家庭が抱えやすい家計の悩みに沿って、日々の暮らしを維持しながら将来に備える工夫を紹介した。

 続いて開かれた「親子経済教室in北浜 特別編」では、元証券会社出身の女性FP2人組による金融教育ユニット「キャサリン&ナンシー」氏を講師に迎え、小学4年生から中学3年生とその保護者を対象に、株式会社の仕組みや株主になることの意味を学ぶ講座を実施。参加者は模擬株主総会も体験した。株主総会とは、企業の経営方針などを株主が話し合う会議のことで、講座では分かりやすく解説された。

 午後は個人投資家向けのプログラムに移った。午後1時からは、貴金属市場に詳しい日産証券インベストメントの菊川弘之氏と、JPX大阪アンバサダーを務める落語家の桂天吾氏が対談。国際情勢の変化とともに需要が高まる貴金属〝ゴールド〟(金)を巡る講演とトークセッションを行った。

内藤証券の北原奈緒美氏が今後の相場を読むためのポイントを解説した=30日、大阪市中央区の大阪取引所

 午後2時45分からは岩井コスモ証券の有沢正一氏が2026年後半の日本株の見通しを解説。午後4時からは内藤証券の北原奈緒美氏が、今後の相場を読むためのポイントを紹介するなど、証券会社の専門家による講座が相次いだ。このほか、限られた資金で株式投資に挑戦できる仕組み〝かぶオプ〟の活用法を紹介する講座も、内容を変えずに午後1時半と午後3時の2回開かれた。

 フィナーレとなった午後5時15分からのプログラムでは、桂天吾氏と菊川氏、有沢氏、北原氏らが登壇し、フリートークを実施。天吾氏は、当初は株式市場に関心がなかったものの、テレビ番組での仕事をきっかけに投資に興味を持つようになったと振り返った。少額の株式取引や積み立て投資を始めて1~2年になるといい、「始めてみると意外と簡単だった」と参加者に呼びかけた。

笑いを交えながら市場や投資について語り、会場を沸かせたトークショー。左から大阪取引所金融リテラシーサポート部の玉岡真一さん、桂天吾さん、日産証券インベストメントの菊川弘之さん、岩井コスモ証券の有沢正一さん、内藤証券の北原奈緒美さん=30日、大阪市中央区の大阪取引所

 落語と相場との意外なつながりも紹介された。天吾氏によると、江戸時代に大坂・堂島で盛んだった米相場を題材にした演目が古典落語には残っているという。天吾氏は〝上がる〟という言葉を好んだという当時の相場師の験担ぎに触れながら、落語をきっかけに投資へ関心を持つ人が増えればと語った。

 大阪取引所金融リテラシーサポート部の玉岡真一さんは、午後の講師陣について、以前から地元テレビ番組で共演した縁のある顔ぶれだと説明した。フィナーレのクイズ大会では、取引所や北浜の歴史を題材にし、「参加者が笑顔で帰れる構成を目指した」と話していた。

 最後に桂天吾氏が、堂島の米相場を背景に、相場師の験担ぎを笑いにした古典落語「米揚げ笊(こめあげいかき)」を披露。相場の上げ下げに一喜一憂する商人の姿を軽妙に描き、会場を沸かせた。イベントの締めくくりには、参加者全員で手拍子をそろえる〝大株締め〟が行われ、丸一日にわたったフェスタが幕を閉じた。

桂天吾さんが落語「米揚げ笊(いかき)」を披露。会場の参加者を笑わせた=30日、大阪市中央区の大阪取引所

 滋賀県大津市から訪れた高橋さんは、桂天吾さんのファンであることをきっかけに参加。「ゴールドの話など、初めて聞く言葉が多く、正直まだ十分に理解できていない」としながらも、「今回をきっかけにもう少し勉強してみたい」と感想を語った。

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