演歌の街・浪花で30年以上毎月続く歌謡曲・演歌イベント「大阪発流行歌ライブ」に今年デビュー20周年を迎えた歌謡曲歌手、花咲ゆき美が登場。彼女が歌う事を条件に公募された日本音楽著作家連合・新作歌謡作品コンクールで最優秀賞を受賞した持ち歌「夢見傘」と「虹を編む」をはじめ、昭和40年代前半の大ヒット曲「真っ赤な太陽」(美空ひばり)と「天使の誘惑」(黛ジュン)など夏らしいカバー曲を披露し満員の観客を魅了した。

幼い頃からのど自慢コンテストの常連で、美しく歌詞が伝わる中音とまろやかな裏声を使いこなしキンキンしない高音を得意とする。2007年「哀愁本線」でプロデビュー、題名通り哀愁に満ちたしっとりした歌声に合う悲恋ものが代名詞で日本有線大賞新人賞を獲得。3年前に住み慣れた所属事務所を離れ個人事務所を作って独立。「歌手生活が長くなったのに、請求書の書き方一つ知りませんでしたからね」と苦笑。
「夢見傘」は一般の方の作詞で恋仲の男性を待ち焦がれる乙女心を歌った作品。曲は音楽ユニット「カラフルパレット」のボーカリストyukiこと大村友希が王道演歌に仕上げてくれた。「私ね、男性が不倫している関係のイメージで歌っています。しかも場所ははんなりと京都ね」と花咲。歌詞に込められたメッセージ性をいち早く組み立てて発信する力は抜群。「先生方から一発でOK頂きました」と笑う。「とっても好き」というカップリング曲「虹を編む」はスケールの大きな歌謡曲。彼女の伸びやかで豊かな歌声がこの日も会場一杯に響き渡った。

この日のステージには彼女のシンボルカラーピンクに花や女の子をあしらったTシャツを着たファンクラブのおじさまたちが多く詰めかけ野太い掛け声で声援を送った。トークでは日常生活の出来事を取り入れて親近感を醸し出し、客席を回って丁寧に握手。ライブ終了後はファン1人1人の目を見ながら自身のCD即売をこなした。「独立して独りになってから、ファンの方から〝表情が明るくなった〟って言われます。自分でスケジュールを決めて、自分で動くのは大変だけど楽しい。青森で生まれ東京で育ったので関西には縁が薄かったけど、こうして足を運んで回らせて頂くと〝頑張れ!!〟と行く先々にファンが応援に来て下さる。有り難いですね、歌手みょうりに尽きます」と感激。これからも触れ合いを大切に一歩ずつ進む気構えだ。


(畑山 博史)
