【この習慣で対人関係はうまくいく!②】イラッとされないアドバイスの〝言い換え〟ワード

コミュニケーションライター/黄本恵子

 ◎せっかくアドバイスしたのに「でも~」「だって~」「いや~」と反論を受ける。
 ◎「はい」「わかりました」と言ってはいるけれど、どう見ても上の空。
 ◎アドバイスした通りにまったく動かない。

 …こんな経験、ありませんか? この場合、伝え方を工夫する必要があるかもしれません。同じ内容でも、伝え方によって印象ってガラリと変わるものです。

 今回はアドバイスをするときのNG表現、そして人の心にすんなり入るアドバイスのコツについてお伝えします。

NG表現

①相手のことを否定・ダメ出しする
 「○○しないからダメなんだよ」「なんで○○しなかったの?」など、相手のことを否定・ダメ出ししないことが大切です。「打ち明けるんじゃなかった」「もう二度とこの人には話さない」と思われます。その後のあなたのアドバイスに対して聞く耳も持たなくなるでしょう。

②強制や押しつけのニュアンスが強い言葉をつける
 「絶対に○○した方がいい」「○○するべきだ」など、強制や押しつけのニュアンスが強い言葉も避けましょう。相手の心理的抵抗もとても強くなり、言い訳や反論を招くことも多くなります。

人の心にすんなり入る伝え方

 「発表する時は、本番前に誰かの前で練習した方がいいよ」というアドバイスを伝えたい場合、次のように言い換えてみましょう。

①「~と思う(感じる)」とつける
 「発表する時は、本番前に誰かの前で練習した方がいいと思うよ」「発表する時は、本番前に誰かの前で練習した方がいいように感じるなあ」
 この伝え方は、「(私は)~と思う」「(私は)~と感じる」と、あくまで自分の考え・意見を述べているだけ。強制や押しつけのニュアンスがぐんと低くなります。

②「~かもしれない」と伝える
 「発表する時は、本番前に誰かの前で練習した方がいいかもしれないね」
 この表現法はメッセージとして弱く感じる方もいると思いますが、その分、相手の心理的抵抗をくぐり抜けやすく、伝えたいアドバイスの核となる部分は入ってくれる可能性が高くなります。

③引用を使う
 「君が憧れている○○さんは、発表する時は本番前に誰かの前で練習するって言ってたよ」
 相手にとって影響力のある人の言葉や経験、歴史上の人物の格言や逸話などを引用して伝えます。心理的抵抗が減るだけでなく、説得力も増します。

相手の話を聞く時間も大切に

 アドバイスをする際は、相手の言い分を聞く時間を取ることも、とても大切です。
 人が落ち込んでいるとき、行き詰まっているときは、心という入れ物に泥がたまっている状態です。泥がたまった状態では、キレイな水を入れられません。話を聞くことで、心に溜まった泥をすくい出してあげるのです。
 心の泥が少なくなれば、他人からのアドバイスを素直に受け入れる余裕もできるものです。「次はこうしてみよう」「こうすればうまくいくのでは?」と、自ら前を向き、解決策を見つけ出すことも少なくありません。

 人を導くことができるのは、よくアドバイスする人ではなく、〝よく聞く人〟です。アドバイスが不要になるぐらい、たくさん聞いて気持ちを受け止めてあげましょう。

黄本恵子(きもと けいこ)さん

黄本恵子(きもと けいこ)
大阪市出身。1980年生まれ。関西大学社会学部卒業。心理学について学びを深め、人間関係に悩む人々のカウンセリング業務に従事。その経験を活かし、家族間や男女間のコミュニケーションについての記事を大手WEBマガジンにて執筆。ビジネス書の編集・執筆協力にも多数携わる。米国NLP協会認定 NLPマスタープラクティショナー。
〈メディア出演〉ニュース番組『新・情報7daysニュースキャスター』に出演。「高齢者の親に免許返納を促す伝え方」についての記事が反響を呼び、取材を受ける。朝の情報番組『ビビット』に出演。「2歳児ができること」について紹介した記事が取り上げられる。