【男と女は異星人!?⑭】座る位置で心の距離も近づく。デートに使えるおすすめはどれ?

コミュニケーションライター/黄本恵子

座る位置で心の距離も近づく。デートに使えるおすすめはどれ?

 異性との会話やデートの際、「どこに座るかなんて気にしたことがない」という人も多いのではないでしょうか? 実は、座る位置を変えることで、相手との心理的距離がグッと近づき、会話の雰囲気が良くなることがあるのです。今回は、座る位置と心の距離の関係についてお伝えします。 

正 面
 正面は「対立関係」を表す位置と言われています。テーブルを挟んで正面に座ると、顔を見合わせて会話するので視線がぶつかることが多く、緊張感や圧迫感を生む可能性が高くなります。

斜め前
 斜め前は、視線を自然にそらすことができる位置です。会話しにくいと思うかもしれませんが、正面で向かい合っての会話に比べると、緊張感や圧迫感を生みません。

横並び(隣同士)
 横並びは「協力関係」を表す位置と言われています。同じ景色を見ながら過ごすことで、一体感が芽生えやすくなります。また、頻繁に視線を合わせる必要がないので、肩の力を抜いて会話することができます。

 この3つの中で、相手と「打ち解けたい」「もっと仲良くなりたい」と思った時、最適な座る位置は「横並び(隣同士)」であることが分かると思います。ドライブ、お散歩、カウンター席などは自然に横並びになることができるのでおすすめです。
 レストランなどでは、正面で向かい合って座ることがどうしても多くなりますよね。その場合は、食事の後に少し2人で歩いてみたり、カウンター席のあるカフェでくつろぐなど、自然と横並びになれるシチュエーションを作るといいのではないでしょうか。
 不登校児童を支援するカウンセラーの友人は、子どもがなかなか打ち解けてくれないとき、あえて隣に座り、窓の外を見ながら会話をするのだそうです。
 すると、今まで心を開いてくれなかった子が、ポツリポツリと本音を語ってくれることがあるのだとか。隣同士で話すことで緊張感が薄れ、「君と仲良くなりたい」「あなたの力になりたい」という思いが伝わるのですね。親子間や夫婦間でも、時には横並び(隣同士)で会話すると、互いに本音を打ち明けやすくなるかもしれません。

奥側か手前側か?

 レストランやカフェなど正面で向かい合って座る際、「奥側(=壁側)」か「手前側(=通路側)」、どちらに座るかでも印象が変わります。
 奥側は安心感や特別感を演出しやすい位置です。「奥にどうぞ」と相手をエスコートすれば、大切にされているという印象を与えることができるでしょう。
 一方で、奥側は視界が開けている分、店内など周囲の様子が気になりやすいというデメリットがあります。
 自分の話をじっくり聞いてほしいときや自分に集中してほしいときは、あえて相手に手前側へ座ってもらうようにするのがおすすめです。会話への没入感が高まります。
 座る位置をほんの少し工夫するだけで、心の距離感や与える印象を変えることが可能です。〝どこに座るか〟もぜひ意識してみてくださいね。

コミュニケーションライター/黄本恵子

黄本恵子(きもと けいこ)
大阪市出身。1980年生まれ。関西大学社会学部卒業。心理学について学びを深め、人間関係に悩む人々のカウンセリング業務に従事。その経験を活かし、家族間や男女間のコミュニケーションについての記事を大手WEBマガジンにて執筆。ビジネス書の編集・執筆協力にも多数携わる。米国NLP協会認定 NLPマスタープラクティショナー。
〈メディア出演〉ニュース番組『新・情報7daysニュースキャスター』に出演。「高齢者の親に免許返納を促す伝え方」についての記事が反響を呼び、取材を受ける。朝の情報番組『ビビット』に出演。「2歳児ができること」について紹介した記事が取り上げられる。