濃厚でクリーミー。生でも安心の牡蠣 エイスシー&オイスターマーケットキッチン・阪急うめだ本店

11月にオープンしたオイスターレストランバーと、カキビジネスの6次産業化を展開する吉田秀則社長
11月にオープンしたオイスターレストランバーと、カキビジネスの6次産業化を展開する吉田秀則社長

 オイスター(カキ)がおいしい季節になった。焼いたり、鍋にフライにオムレツにと、その時の気分次第でいろいろな食べ方が楽しめるが、「生」の「濃厚でクリーミーな食感」や「独特の風味」が「堪らない」というカキ好きは多い。

 「オイスターバー」はその「生ガキ」を出すレストラン。全国に26の直営店を経営するとともに、安全性の高いオイスター(カキ)を安定供給する卸売、さらには種苗・養殖から加工まで、カキ・ビジネスの6次産業化を展開している「ゼネラル・オイスター」(本社・東京、吉田秀則社長)が11月、ちょっと大人向けの洗練されたオイスターレストランバー「8TH SEA OYSTER market kitchen(エイスシー オイスターマーケットキッチン)」を阪急うめだ本店のレストラン街「祝祭ダイニング」にオープンさせた。

プリップリで食欲をそそる生ガキ
プリップリで食欲をそそる生ガキ

 同店ではガーリックバター焼きやカキフライにスペイン風オムレツなど、本格フレンチのシェフがつくる料理とともに、全国の名だたる産地から集められた生ガキが提供されているが、これが普通に流通しているものとは違って、はるかに安全性に優れたカキである。

 生食用カキは一般的には、出荷前に20時間ほど紫外線で殺菌し、カキに蓄積されたウイルスなどを浄化する。しかし同社は「より安全」を求め、富山県に設けた「浄化センター」で、菌やウイルスが極めて少なく清浄性が高い「海洋深層水」をかけ流しにしたプールでカキを48時間以上かけて浄化。食品衛生法の基準よりも厳しい検査を実施しており、大幅に安全性が確保された。これが8番目の海(海洋深層水)から誕生した「エイスシーオイスター」と名付けられたカキだ。安心して、おいしいカキ、これ最高!。

海洋深層水のプールで48時間以上かけてカキを浄化する富山県の浄化センター
海洋深層水のプールで48時間以上かけてカキを浄化する富山県の浄化センター

 カキには食中毒、なかでもノロウイルスの感染リスクがある。ノロウイルスは低温殺菌では感染力が失われず、十分な加熱が必要とされ、特に2006年の流行以降、生食が敬遠されてきた。貝類の中でも海水を1日に約400㍑と大量に吸い込むカキは、海水の影響を受けやすい。しかし、カキは生が一番とする人が多い。魚介を生で食べるのを嫌う欧米でも、カキだけは例外だ。
 ゼネラル・オイスター社は「あたらないカキ」の研究を東大と共同で取り組み、今夏、沖縄の久米島で海洋深層水を使った「完全陸上養殖」に世界で初めて成功。一歩進めた「あたらないカキ」の誕生だ。現在、3年後を目途に量産化を進めており、ノロウイルスフリーのカキが食卓に並ぶのももうすぐだ。

【メモ】エイスシー&オイスターマーケットキッチン・阪急うめだ本店/tel.06(6313)1510/大阪市北区角田町8-7阪急うめだ本店12階/営業時間11:00~22:00/運営「ゼネラル・オイスター」(吉田秀則社長)