大阪の町工場と文房具ソムリエがタッグ 二酸化炭素を閉じ込める〝未来の紙〟を万博会場で初公開

 2019年放送の「TVチャンピオン極み」(テレビ東京系列)で文房具王を獲得し、文房具や手帳のプロデュース、文具売場のアドバイザーとして活動する文房具ソムリエ・石津大氏が代表を務めるステーショナリーマーケット(大阪市鶴見区)は、7月2~6日(午前10時~午後8時、最終日は正午まで)の間、大阪・関西万博会場のEXPOホール「WASSE」で開催される「第3回日本国際芸術祭/大阪・関西万博展」にブースを出展する。

 大栗紙工(大阪市生野区)と奈良の老舗紙メーカーのペーパル(奈良市)とともに共同開発した、世界初(※)の技術で二酸化炭素(以後、CO2)を閉じ込めた未来の紙「OGUNOオリジナルスペシャルペーパー」を初公開する予定だ。

 同製品は、国内の工場から排出された排ガス由来のCO2と、カルシウムを多量に含む産業廃棄物を化学反応させて作った人工の炭酸カルシウムを原料に使うことで、紙にCO2を閉じ込めるという。CO2を資源ととらえ、再利用する技術を活用することで脱炭素社会実現への貢献を目指す。

 再生紙など環境に配慮した紙は、一般的に書き心地が良くないといわれがちだが、文房具ソムリエの監修により、インクのにじみや裏抜け防止、なめらかな書き心地など筆記性能にも優れるのが特徴だ。 
 万博に訪れた際は、紙作りのプロ、ノート作りのプロ、文房具のプロが集い、それぞれの知見を生かして完成した「未来の紙」にぜひ触れてみてほしい。

※6月現在。カーボンリサイクル技術を用いてCO2を固定化した炭酸カルシウムを、紙の表面と内部双方に実用レベルの筆記性能を両立する形で使用した紙製品において。

■大阪市此花区夢洲1 2025年大阪・関西万博EXPOメッセ「WASSE」内