キャンプにはさまざまな楽しみがありますが「一番の楽しみは焚き火」と豪語するキャンパーが多いこと。ちなみに私はお酒とご飯です。冬はまだしも、夏に焚き火は暑いしちょっとめんどくさいと本音が出そうですが、キャンパーの端くれとして焚き火は避けては通れません。ということで今回は私なりに「焚き火の道具」についてお伝えできればと思っております。
たき火編暖をとる、食事をつくる、明かりを灯す。キャンプの中心には、いつも「火」がある
たき火には、どんな道具が必要? 「マッチ1本で十分!」の人もいると思います。ですが、見た目重視でオシャレな道具を使うたき火も魅力的。ここではスタンダードな焚き火の道具リストを一部ご紹介。自分に必要な道具が自ずと見えたら、少しずつ買い足していくのも楽しみのひとつ。
火のおこし方も多彩
ライター、マッチ、摩擦式発火道具、火打ち石&チャークロス、メタルマッチ&燃えさし…。主に5種類の点火道具を使います。私の愛用は金属の棒とブレードで成り立つメタルマッチ。ブレードで火花を出すそのしぐさは〝やれている感〟満載です。
燃えにくい炭や薪は着火剤を活用
火種を起こしたら、市販の人工的な着火剤、自然の中で見つけられる着火剤などで火を大きくしよう。私のおすすめは着火剤ジュードテープ。着火補助剤が練り込んであるテープをグルグル巻きにしたもので、火種に放り込むだけで大きな炎を上げます。
たき火台を使おう
地面に直に火を置く「直火」と台の上で火を起こす「たき火台」とありますが、直火禁止のサイトも多いため、主流はたき火台を使う。選ぶポイントをあげるときりがないので、それはまた別の号で紹介します。まずは「とりあえずお手軽なものを買って、気兼ねなく使い倒す!」これに限ります。使っていくと利点・欠点がみえてくるので徐々に自分に合ったものに近づけるのがベスト。
取材後記
科学の発展が乏しい大昔はもみぎり式(木の棒を使って両手でこすり合わせる)という、とても体力を使う方法で火を起こしていました。今はあらゆる道具が進化し、わずか10秒ほどで火を起こせます。
マナーや安全面を除けば、焚き火に「正しいやり方」なんてありません。とにかく自由に、気兼ねなく、誰でも扱えるのがたき火。もっと言うと、自然を相手に自分の中で「正しいやり方」を定義しない限り、失敗というものも存在しない。
自分ではなく「自然」の力でたき火をする。屁理屈に聞こえますが、そんな気持ちを持っていれば、なぜかたき火の技術を一層上達させてくれます。