
【株式投資のプロに聞いてみた】ウエルネス総合投資アカデミー代表の奥澤智宏さんにインタビュー
そもそも株式投資は実体経済に貢献しているのか?
答えはイエスです。一見、マネーゲームのように捉えられがちですが、企業側からすると、自社の儲けや銀行からの融資以外で、研究や開発の資金を集める手段になります。上場している企業の株券は株式市場で売買できます。この売買のやりとりを流動性、出来高ともいいます。流動性が高いほど、たくさんの資金が集まりやすくなります。一方でこの流動性が少ない市場(銘柄)は資金が集まりにくいといえます。
なぜ有望なベンチャー企業にお金が集まるのか?
皆さんも株式投資をするときに「応援したい企業へ」と考えたことがあるかもしれません。しかし、その気持ちは大切なのですが、〝きれいごと〟だけでより多くの資金を継続して集めるのは難しいです。そこで取引が活発な株式市場があることで、資金が集まりやすい環境を生み出しているのです。創業時、将来値上がりするかもしれないという可能性だけでなく、よい決算やニュースがあったときなどはピンポイントで資金が集まりやすくなるわけです。株式市場は別名、流通市場=セカンダリー(二次市場)ともいわれています。世界経済を席巻するアマゾンやグーグルなどがここまで巨大企業に成長したのも株式市場のおかげですね。
投資は〝ギャンブル〟か?
投資は使い方次第でギャンブルにもなり得ると解釈しています。そうなるかならないかは不確実性をコントロールする(投資)、しない(運だけ=ギャンブル)で区別しています。例えば宝くじの一般的な還元率は45・7%(総務省)といわれていて、300円を買うとおおむね150円は当たる仕組みなんです。スキルや技術が通用しないので運に頼るしかないですね。一方で、株式投資はリスクと不確実性をコントロールすることができるのです。
投資をしていない人はリスク=損失と捉える人が多いと思います。金融市場の「リスク」とは、収益の変動幅(ボラティリティ)を指します。つまり、株式市場は収益の変動幅(リスク)を小さくし、できるだけ運という不確実なものを減らすことができるのです。
株式市場で成長の果実を受け取る
ホリエモンさんのような事業家は株式投資をしなくても事業でリスクをとりながらも大きく稼ぐことが可能です、でも一般人にはなかなか難しいですよね。しかし株式投資に参加することで、成功している企業の利益をおすそ分けしてもらうことができます。加えて、1社だけだと不祥事や倒産の危機で株価が紙くずになることがあるかもしれませんが、数百、数千の銘柄が集まった〝株の詰め合わせセット〟である投資信託を買うことができます。日本や米国、全世界の上場企業の株の詰め合わせセットが販売されています。こういった仕組みは有効活用しない手はないと思っています。
最後に、なんとなく「上がりそうなので買ったが失敗した」人に、株の売買をより解像度高く指導するテクニカル分析を講義していますので、興味ある人は覗いてみてください。
<奥澤智宏(おくざわともひろ)さんプロフィル>
ウェルネス総合投資アカデミー代表。投資アナリスト。大阪府出身。2001年に東北大学大学院を修了後、パナソニックに入社。2014年に日本一教えるのが上手な投資スクールを開校。これまで2000人以上の個人投資家を育成。

■ウエルネス総合投資アカデミー(旧 大阪FX教室)
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