松江市出身のシンガー・ソングライター、小川たける(36)が、神戸と大阪両市で開かれた「流行歌ライブ」に出演。自身が作詞・作曲した「夢の破片」など5曲を熱唱。客席には京阪神を中心としたファンが名前入りそろいの法被を着て応援を駆け付け盛んな拍手。終演後は会場でCD即売会を行い、小川は丁寧に手渡ししサインや写真撮影にも応じた。「お話しをうかがうと故郷の山陰からも来て頂いたそうで元気を頂きました」と感激の面持ち。
小川は島根開成高を卒業後上京し、青山学院大出て俳優修業。花柳流日舞を修め、プロ歌手となって11年目。歌だけでなく日舞の女形や俳優としても手広く活動。地元島根では県ふるさと親善大使や松江市観光大使を務める。2022年秋には同じ山陰の鳥取市・浜村温泉を舞台にしたご当地映画「幻影~浜村天使殺人事件~」の主役に抜てきされ、鳥取とも縁ができた。「浜村温泉は北に山陰海岸を臨み、南は中国山地へと連なる自然豊かな風光明びな地。都会を離れゆったりできます」とPR。
「普段生活している東京近郊ではめったに鳥取、島根出身の方とはお目に掛かれないけど石破総理誕生で鳥取への注目度が急増してうれしい。関西入りすると山陰は日帰りできるイメージ。僕は中海圏の生まれ育ちなので、米子や境港は少年時代の行動範囲。山陰両県は人と自然がうまくマッチして住むのにちょうどいい街が多い。ぜひその良さを全国にアピールしたい」と意気込む。
シンガー・ソングライターといっても、手がけたのはプロになってから。先輩歌手の松原健之に非凡な才能を見いだされ勧められた。
「特段、楽器が弾ける訳ではないので思い浮かんだ詞に口ずさんだメロディーを付けて少しずつスマホに保存。編曲の先生に聞いて頂き、曲へと仕上げています」と今どきらしい手法。それでも既に書きためた自作は40曲にのぼるというからセンスがあったのだろう。「新しい年はライブの機会をもっと増やしたい。それにはまず僕を知って頂くのが先決ですから、いろんな機会を生かし頑張ります」と決意している。
(畑山博史)