6月1日まで、中津で「大阪ひつじフェスタ」開催中 食いしん坊記者も行ってきた

 阪急線中津駅そばの高架下、飲食店起業施設「OSAKA FOOD LAB」で5月30日から6月1日までの3日間限定で開催されている「大阪ひつじフェスタ2025」に〝羊肉ラバー〟たちが集まって大いに盛り上がっている会場へ食いしん坊記者も行ってきた。

 昨年初めて開催され、たった2日間で2000人もの参加者を集めた大人気フードイベントが今年も大阪で再び開催されている。
 午後5時の開場とともに、来店客が入り始め、同7時頃までには会場内は移動するのも大変なほどの混み合いよう。大阪にはこんなに羊肉ファンがいたのか! と驚くほどの数の人、人、人。

 実際、どんなものが販売されていたのかというと、ラムチョップや串焼きなど想像できそうなものから、羊肉入り餃子や焼きそば、カレーやラーメンなどさまざま。

 その中から試食してきたものを紹介する。
 オージー・ラムのアンバサダーであるラムバサダーが提供していたのはチャンスンマハという煮込み料理。ジャガイモや人参と一緒に羊肉を煮込んだもので、味付けは塩だけ。見た目は肉じゃがに似ていて、味は出汁の代わりに塩味を利かせた肉じゃがといったところ。昨年モンゴルまで行って現地で本場の作り方を教わってきたというから本格的なモンゴル料理だ。またモンゴルは平原が延々と続く地形のため、野菜が育ちにくく、ジャガイモや人参などの根菜類を頻繁に使う料理が多いとのこと。現地でもチャンスンマハは日常的に食べられる料理の1つだそうだ。

 本町や天満に店舗があるラムのラヴソングが提供するのはラム串3種食べ比べ。串刺しにしたラムのショルダー部分の肉を最初にラムオイルを混ぜたサラダオイルに浸す。浸すといってもオイルは火にかかった鍋の中に入っていて、湯通しの代わりに油通しとでも言えば良いのか、油に入れて少し肉の温度をあげてから、炭火の上で焼くと、肉の表面温度が炭火の温度に近くなるので、炭火にかけた時に肉が収縮して硬くならないそうだ。
 確かに肉は柔らかく、噛むと〝むにゅっ〟とした感じの食感で甘味を感じる焼き上がりだった。
 3種食べ比べは、クミン塩やカルダモン七味、そして山椒タレという3種類の味が堪能できる。

 大阪市内からの参加が多い中、吹田市から参加のラム白湯専門店「羊羊羊」が提供するラム白湯ラーメンは、かなりおいしく仕上がっていた。豚骨や鶏ガラスープと比べると羊骨で出したスープはあっさり系。肉の中でもヘルシーといわれるだけあって無駄な脂分がなく食べやすい。麺の上に添えられた羊肉のスライスも柔らかくて旨味たっぷり。微塵切りにした玉ねぎのシャキシャキ感と固めに茹で上げた麺のバランスも良い

 会場では、DJがノリノリの音楽を奏で、各店舗からはモクモクと煙が湧き出て、料理の香りがあちこちから漂っていた。そして来場者の楽しそうな笑顔と笑い声があちこちで溢れていた。

 牛肉文化の強い関西で「羊肉はあまり響かない」といわれているそうだが、そんなことは微塵も感じさせない人気ぶりだった。
 オーストラリアで食肉用に育てられた羊の肉は臭みもなく、赤身たっぷりで食べやすい。同国の生産者団体MLA(ミート・アンド・ライブストック・オーストラリア)と在日オーストラリア大使館も協賛している。

 出店店舗は以下の通り。
・スタンド メリーサンノソバージュ
・ひつじアンダーグラウンド
・ビールと羊
・ラムのラヴソング
・彩り鍋さかい
・炭火串焼ウシラム
・渡邊咖喱
・ラム白湯専門店 羊羊羊
・japoni
・ヴァイアンドフェロウズ(ドリンクブース)
・ラムバサダー&せとうちラム