
万博でアメリカパビリオンと聞けば「長蛇の列」をイメージする人が多いのでは? 確かに大人気の同館は連日長蛇の列だが、そのすぐ隣で列に並ばなくても入れる場所がある。同館内にあるレストランだ。
パビリオンの建物の奥にあるので目立たないせいか、他館のレストランほど混み合っていない。
長蛇の列で埋まっている左側は無視して、空いている右側を奥に進み、巨大な四角い建物の下を潜っていくと、右手にレストランがある。ちょうどパビリオンツアーの出口のすぐ奥側だ。
店内で注文し、そのまま中で席に留まってもよし、外に出てスタンディングテーブルでアウトドア気分を味わうもよし。もちろんテイクアウトして好きな場所で食べてもオーケー。
そんな穴場的な同館のレストランで提供されているフードを試食してきた。

アメリカといえばバーガーは外せない。ただ今回はビーフバーガーではなくオーロラアラスカンサーモンバーガー(Aurora Alaskan Salmon Burger)を選択。そして付け合わせはフレンチフライでアイダホフライズウィズビッグディッパーソース(Idaho Fries with big Dipper Sauce)。
バーガーはアメリカンボリュームで分厚く食べ応えあり。シェフやスタッフが食事に出掛けて偶然見つけたバンズを交渉の末手に入れて来たというだけあって、小麦の旨味がにじむバンズでサーモンのパテやソースとマッチしている。ほかではなかなか巡り会えない味だ。
サーモンパテもバンズもボリュームがあってこれ一つでもそこそこお腹が膨れる。

また、付け合わせのフレンチフライは一緒にやってくる特製ソースで食べると幾らでも食べられそう。オリジナルのソースを添えてくる当たり、提供側の気合いの入り様を感じた。
デザートはギャラクシーサンデーというアイスクリーム。バニラアイスにピーチを乗せて、その上に砕いたオーツ小麦とシナモンクリームが乗っている。

こちらもアメリカのスイーツといえば激甘と思っていたら、全然甘くない。イヤ、日本的には甘いが、想像ほどではなく、バニラアイスは粘り気があってしっかりしているのに重くなくペロッと食べられる。ピーチのさっぱり感やオーツのサクサク感を楽しみ、シナモンが良いアクセントになっていて完成度の高いアイスクリームた。
バーガーはオーロラ、ポテトはギャラクシーと大層なネーミングだが、他のメニューをみてみると、アポロコブサラダ(Apollo Cobb Salad)、ザスパークバーガー(The Spark Burger)、マウイリングスオブサタン(Maui Rings of Saturn)、ミルキーウェイマンチーズ(Milky Way Munchies)、そしてメテオライトロッキーロードブラウニ(Meteorite Rocky Road Brownie)と、全て宇宙に関連する言葉が使われている。
もちろんこれは、パビリオンのコンセプトのベースが「宇宙」であることと関連していて、レストランの中も宇宙をイメージしたデザインやレイアウトで、全てが「宇宙」で統一されていいた。



長時間列に並んで同館を体験して、月の石をみた後は、レストランに立ち寄ってアメリカンフードを楽しんでみる。ビールやカリフォルニアワインもあり、アメリカの空気を身体中で感じるには欠かせない最後のピースになるはずだ。
最後にもう一つ耳より情報。つい数日前からアメリカパビリオンの前、右端の辺りにThe Satellite Barというフードワゴンが登場している。物凄く目立つ場所にあるのに、待ちの列がなくすぐ購入出来る超穴場。クラフトビールにペットボトルのお水やレストランの厨房で焼き上げたクッキーなどがすぐ買えてサッと食べられる。


パビリオンの列に並ぶ際のお供にもちょうど良いお手頃フードとドリンクにもなるはず。