受験や試合、選挙、恋愛など、人生にはさまざまな「勝負」がある。そんな挑戦に向かう人を食事で応援しようと、とんかつレストラン「かつアンドかつ」が、縁起を担いだ「必勝」シリーズを通年商品として展開している。
これまで受験や選挙などの時期に合わせて期間限定で販売していたが、この秋から常設化。店内で味わう御膳やランチメニューのほか、弁当もそろえ、利用する場面を広げた。
企画の舞台の一つが「かつアンドかつ小野原店」(箕面市)。店内には同店オリジナルキャラクター「かつだるま」も設置され、来店者が願い事を書いた絵馬を納められるようにしている。
「勝負ごとに挑む人を応援したい」。同店の坂村純一店長は企画の狙いをこう説明する。商品を食べる前に願い事をすることで、少しでもやる気や自信につなげてもらう。「ゲン担ぎのとんかつ屋」として、地域の〝パワースポット〟のような存在を目指す。
メニューには、それぞれの食材にも意味を込めた。ロースかつは「かつ力満点」で自信を、柔らかなヒレかつは「心を整える」思いを託す。海老フライは強運を、有頭海老フライは長寿を象徴。幾層にも重ねたミルフィーユかつには「重ねる努力」の意味を持たせた。ご飯とキャベツのおかわり無料も「最大のエール」と位置付ける。
例えば「受験に」かつ御膳(2035円)は、海老フライ、ヒレかつ、ナスフライ、ロースかつハーフ、チーズミルフィーユかつハーフを組み合わせた。「5種のかつ」で「合格(ごうかつ)祈願」とし、「サクッとさくらさく」と験を担ぐ。

「試合に」かつ御膳(1892円)は、海老フライとロースかつを組み合わせ、「かつ力をアゲ、運気をアゲて、勝利をつかみ取る」とする。

利用者からは、願い事を書いたり、かつだるまと一緒に写真を撮ったりする姿も見られるという。「いい車を買う」といった日常の願いのほか、阪神タイガースの勝利を願う声なども寄せられた。
かつだるまの腹部は「とんとん拍子」にちなみ、願いを込めて〝トントン〟とたたくこともできる。とんかつの「サクッ」と「勝つ」を掛け合わせ、挑戦する人の背中を押す仕掛けだ。
納められた願い事は、年1回おたき上げを行う。普段から世話になっている神社に持参する予定で、吹田市の吉志部神社などへの奉納を検討している。

受験シーズンを前に、同店では「受験だけでなく、スポーツや仕事、恋愛など、日常のさまざまな勝負に挑む人を応援したい」とする。一つのとんかつに「願い」という意味を持たせ、食べることそのものを応援の体験につなげる取り組みだ。

