人間の光と闇、祈りを舞台に 劇団四季「ノートルダムの鐘」大阪初上演

 劇団四季のミュージカル「ノートルダムの鐘」が7月22日、大阪四季劇場(大阪市北区)で開幕した。大阪での上演は今回が初めて。

この前で記念撮影する人も多いフォトスポット=編集部撮影

 本作は、フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーの代表作『ノートルダム・ド・パリ』を原作に、ディズニー・シアトリカル・グループが製作したミュージカル。関西ではこれまで京都劇場で上演されてきたが、大阪で幕を開けるのは初めてとなる。

 20日に行われた通し稽古では、これまで同作への出演経験がある俳優に加え、オーディションを経て今回が初出演となる俳優らが最終調整に臨んだ。素早い衣装替えや小道具を扱うタイミングのほか、照明や音響などを細かく確認。22日には満員の観客を迎え、初日の幕が上がった。

 これまでに何度か観劇してきた作品だが、冒頭のコーラスが響いた瞬間から、その世界観に強く引き込まれた。

ノートルダム大聖堂の鐘楼を再現した荘厳な舞台セット=大阪四季劇場

 客席に入ると、舞台はすでに幕が開いた状態。席に着いた時から、パリのノートルダム大聖堂へと誘われるような感覚に包まれる。物語の冒頭約12分間は客席への入場が制限されるほど重要な導入部で、繰り返し観てきた作品でありながら、初めて触れた時のような感情や新たな気づきがあった。

 カジモド役の寺元健一郎さんは、純粋無垢な心の内に光と闇を抱える人物像を全身で表現し、観客を物語の世界へと引き込んだ。繊細でありながら荘厳な舞台空間の中で、登場人物たちと同じ時間を生きたような感覚を覚える。

大聖堂の鐘楼を舞台に、孤独を抱えながら懸命に生きるカジモド(左)=大阪四季劇場

 それは作品そのものが持つ力に加え、俳優やスタッフをはじめとする劇団四季のカンパニーが、多くの時間と情熱を注ぎ込んで生み出した舞台だからこそだろう。

 寺元さんは初日を迎え、「本作は人間の“光”と“闇”を浮かび上がらせ、登場人物たちが背負う宿命、そしてその先にある一縷(いちる)の希望を描く、深く美しい愛の物語です。初上演となるここ大阪でも、この作品に込められた祈りをお客様にお届けできるよう、日々の舞台を精いっぱい努めてまいります」と、千秋楽までの意気込みを語った。

 登場人物には、それぞれが歩んできた人生と背負う宿命がある。誰の姿に心を寄せ、何を感じるのか。劇場で確かめてほしい。

 大阪公演は2027年2月7日まで、大阪四季劇場(ハービスPLAZA ENT7階)で上演される。問い合わせは劇団四季ナビダイヤル、電話0570(008)110。

(中村典子)

観劇記念にグッズを選ぶのも楽しい

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