
レストランから出る生ゴミをメタン菌で発酵させ、バイオガスを発生─。大阪ガス(大阪市中央区)が万博会場内で、eメタン製造の実証事業を展開している。
バイオガスは60%がメタンで40%が二酸化炭素(CO2)。水素とCO2からメタンを合成することをメタネーションというが、水から電気分解した水素と会場内から回収されるCO2をバイオメタネーション装置内で反応させてメタンを生成。ここまで未反応だった水素とCO2をサバティエメタネーション装置で化学反応させて、純度95%以上のメタンを生成する。
水の分解には会場内で発電した再生可能エネルギーを利用。生成されたメタンは迎賓館の厨房で利用され、完全なグリーンエネルギーである未来の都市ガス「eメタン」の循環サイクルが形成されている。
同事業では、いかに効率的に純度の高いeメタンを生成できるかを検証し、2030年までに都市ガスの使用量の1%をeメタンに置き換えることを目指している。また、製造設備は「化けるLABO」として一般開放されており、週末などにツアーが行われている。