能登地震で被災した精神障がい者にグループホームの空室を提供

 障がい者の就労支援を行う「ReSowホールディングス」は、1月の能登半島地震で自宅が全壊した石川県内の精神障がい者を対象に、グループホームの空室提供を開始した。潜在的な障がいを持った人を対象とした、専門的な支援を実施する「#孤独を見過ごさない」プロジェクトの一環で、地方自治体、現地の医療機関・福祉関連事業者と連携して進める。

 同グループはハンディを持った人を対象に、就労継続支援B型ワンダーフレンズ、グループホーム、訪問介護、訪問看護、相談支援、児童発達支援・放課後デイサービスを全国29拠点に展開。1000人を超える人々の暮らしをサポートする。この震災ではグループ内にも全壊・半壊した利用者が多数いたことで、今回のプロジェクトを実施するに至った。

 石川県では、1月6日午後時点で約2万800人が避難所に身を寄せるが、精神障がいを持つ人や家族からは、「迷惑をかけるから避難所にいられない」という声も聞こえる。支援がないと過ごせない、定期薬が足りない、不安から騒いでしまう、迷惑をかけてしまうなどの理由から、避難所にいられないと考える人が多いのだ。

 市町村は一般避難所に避難しづらい障がい者や高齢者のために、福祉避難所を指定するよう義務付けられている。市内でも25カ所が指定されてはいるが、人手不足などの課題から7日時点での開設はゼロ。同社は一刻も早い避難環境の改善が必要と考え、精神障がいを持つ人に適切な支援を届けるために受け入れ先の提供を開始した。

●能登半島地震の被災された、精神障がい者支援活動の概要
取り組み① グループホームの空室提供
 被災したグループホームの利用者に住居を提供。同時に、協力可能なグループホームも募集。

取り組み② 住居の紹介
 ①に該当しない当事者・家族向けに住宅相談を実施。不動産の紹介には、同社協力会社による無料の仲介も用意。

取り組み③ 新生活支援費用の提供
 転居に伴う費用を補うための基金を設立し、被災者の交通費、新生活支援費用として提供。

 今後の詳しい進捗報告は、公式ホームページ、公式SNSなどで報告される。一日も早く平常な生活に戻るためにも、積極的に利用したいサービスだ。

■ReSowホールディングス株式会社/大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43あべのハルカス29階/電話06(6643)9454(代)/FAX06(6537)1597
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