レンタカーを「借りても返すのが面倒」「自宅まで届けてほしい」という顧客の声を元に、レンタカーを自宅や希望の場所まで届ける「宅配レンタカー」サービスを行う「まらねろレンタリース」。箕面市のベッドタウンにポツンと店舗を構える同店だが、大阪をはじめ、全国46都道府県(沖縄県除く)で同サービスを展開している。
目的地まで公共交通機関の乗り換えが多い移動や臨時の営業カーとして、子連れファミリーの買い物やレジャーなど、スマホ一つあればレンタカーを自宅や最寄り駅など希望の場所まで届けてくれる。予約から決済、配車と引き取りが全てWEBで完結できるシステムだ。
例えば、朝早く起きてレンタカーを借りに行ったが、自宅とレンタカーショップの往復と手続きに時間がかかり、実際にレンタカーで出発するのが昼前になった経験はないだろうか。「宅配レンタカー」であれば、利用日は手続きのストレスなく、24時間フルで使うことができる。事前にスマホで手続きができるため、利用日の前日にレンタカーが配車され、利用日の翌日に引き取りとなる。しかも課金は利用日のみで設定されている。
同社の代表を務める高田宗慶(たかだひろのり)さんは、高校卒業と同時に500万円を元手に前身となる会社を設立。中古車販売の大手ガリバー(運営:イドム)のフランチャイズ店の運営を経て、自動車リース業や中古車販売、レンタカービジネスと事業を拡げていった。
高田さんは、メンテナンスのルールが厳格なリース業界の常識を「宅配レンタカー」に生かしている。例えば、事故や修理で自家用車が使えないとき、保険会社からリース車(損保代車)が手配される。この代車は業界のルールとして、清掃が行き届いていることはもちろん、車検よりも短いスパンでメンテナンスを行う〝法定点検を済ませた車〟でなければならないのだ。
これまでの中古車販売のニーズは、「1円でも安い」ことだったが、ビッグモーターの不正行為がメディア報道された後は一転して、「メンテナンスが行き届いている、信頼できる中古車」を求める声が増えているという。
レンタカーを希望地まで宅配してくれ、オーダー毎に清掃とメンテナンスが行き届いているため、顧客から「気に入ったからそのまま購入したい」というニーズも生まれた。
シンプルでわかりやすい料金体系も同店のウリとなっている。宅配サービスという付加価値があるが、来店型の大手レンタカーとほぼ同額となっている。このほか、子どもの送迎用に1時間1000円だけの利用や、チャイルドシートの貸し出しなど、きめ細かなサービスも充実。車種は軽自動車からコンパクトカー、RVやワゴン車、ハイクラスワゴンと一通り揃える。
自家用車を持たない利用客は「税金や車検、保険料がいらないのでトータルでみたら経済的」という。出張先での車移動、帰省先で買い物や施設回りなどの日常使いとして、さまざまな活用法が広がっているという。
■まらねろレンタリース/箕面市西小路4-4-1/電話(0120)515094