11月1日まで「大阪・中国映画週間」 TOHOシネマズ梅田で16作品を上映

 昨年、日中国交正常化50周年を記念する催しとして初開催され、今年が2回目となる「2023大阪・中国映画週間」の開幕式が10月26日、大阪市のTOHOシネマズ梅田で行われた。11月1日まで同劇場で中国の劇映画、アニメ、ドキュメンタリーなど計16作を一般上映する。

TOHOシネマズ梅田の劇場入り口で、ファンの記念写真に応じる開幕式出席者

 まず日中少女が合同で演舞『長安三万里』を披露するのをバックに、男女の崑劇俳優が剣舞を披露し開幕ムードを盛り上げ。

 主催者を代表し、中国駐大阪総領事館の薛剣(セツ・ケン)総領事が「中日合作でヒットしている『キングダム』やこの映画の英雄は、〝東方(とうほう)式ヒーロー〟と言って、乱世の中で天下を思い仲間と共に苦難を越える正義と勇気にあふれた存在。それは個人的主義の〝ハリウッド式ヒーロー〟とは異なる。この英雄観は中日両国に共通した物で、価値観と感情の共鳴を反映しています」と紹介。

 同じく主催者の中国国家映画局の陸亮(ルー・リャン)副局長は「中国では今年すでに『SLAMDUNK』など10本以上の日本映画が公開され、目覚ましい興行成績を上げています」と説明した。

オープニングで披露された崑劇俳優による剣舞

 オープニング作には、中国でヒットした映画「封神~嵐のキングダム」が選ばれ、烏爾善(ウー・アールシャン)監督と主演した人気俳優、費翔(クリス・フィリップス)(62)が登壇。「開幕作に選んで頂いて光栄。この作品は第3作までシリーズ化する予定で、今回が第1作」などと説明。

 フィリップスは1980年代の中国で〝スーパーアイドル〟として活躍、89年には中国全土で65回のソロコンサートを開催したカリスマ。その後、渡米しブロードウェイ・ミュージカルに出演、今は英国を拠点に活動。『封神』が大阪でのオープニングを飾ることから来日、終了後もファンとの記念写真に気軽に応じ楽しそうだった。

(畑山博史)

少女からの花束を受けて笑顔の費翔(奥の中央)