民謡出身の歌手、二見颯一(27)が初めて京都を舞台にしたおんな唄の新曲「古都の雪」を出した。関西入りし舞台となった京都も訪問。「ボクは宮崎県出身なので、京都はもちろん大阪や神戸といった関西の都市は演歌で描かれた街のイメージで観てしまう。ボクなりの京おんな像で冬の嵐山を舞台に歌ってみました」と初挑戦に楽しそうだ。

中学、高校時代に豊かな声量を生かし民謡大会でそれぞれ全国優勝。19歳で日本クラウンのオーディション合格。氷川きよし、山内惠介らを育てた男性演歌の名伯楽、水森英夫に師事し20歳でプロデビュー。民謡を基礎とした共通点から亡き三橋美智也や春日八郎らの昭和演歌の系譜を継ぐ正統派の存在として注目。〝やまびこボイス〟と呼ばれる圧倒的な声質から繰り出す歌唱力は演歌第7世代の中でも他の追随を許さない。冠ラジオ番組『二見颯一のやまびこステーション』は出身地・宮崎(MRT)で制作、新曲の舞台となった京都(KBS)などでもネットが広がりトーク力も日々向上中。

昨秋発売の「こころの声」に続き2枚同時発売の今回CDのうち、明るい白色が基調の風盤のカップリングは最も得意とする民謡演歌「笹風峰歌」なのに対し、黒色にデザインされた月盤のカップリングはリズムポップスの「月と恋」。自身のライブでは既存ポップスもカバーし歌っているが「既に出来上がっている曲と違ってオリジナルのポップスは初めてで難しかった。テンポの速い曲は歌詞も長い。詞の置き方を自分なりに考え始めるといろいろ手直ししたくなって…」とプロならでは試行錯誤が続く。

さまざまな楽曲を聞かせる「やまびこコンサート」を宮崎と東京で毎年開いているが、今秋からは大阪と神戸でも開催予定。「関西のファンにじっくりと生歌を聴いてほしい。ボクはライブでご覧頂くのが一番よく分かってもらえるので」と張り切る。土のにおいがする九州男児らしい朴とつとしたたたずまいは魅力の一つだが、180㌢近い高身長を生かし月盤のスタイリングを初めて自ら考えた。「衣装はもちろんヘアスタイルも風盤とはガラッと変えました。だって東京に出てきてもう10年近く経つんですよ」といたずらっぽく笑った。
(畑山博史)

