大阪シティ信用金庫がまとめた2026年7~9月期の大阪府内中小企業景況調査で、企業の景気判断を示す「総合業況判断DI」が前期比1.1ポイント上昇の6.5となり、3期ぶりに改善した。一方、来期は低下する見通しで、記録的な猛暑による作業効率の低下や経費増加など、企業を取り巻く環境には厳しさも残っている。
調査は9月上旬、大阪シティ信用金庫の取引先企業1400社を対象に聞き取り方式で実施。1254社から有効回答を得た。DIは、景気が「良くなった」とする企業の割合から「悪くなった」とする企業の割合を差し引いた指標で、数値が高いほど景況感が良いことを示す。
今期の「販売数量DI」は前期比2.3ポイント上昇の18.0となり、5期ぶりに改善。「販売価格DI」は4.3ポイント上昇の37.9、「収益DI」は2.2ポイント上昇の6.1となった。販売価格の上昇について同金庫は、仕入価格の上昇が反映されたとみている。
総合業況判断DIは6.5で、前期から1.1ポイント上昇し、3期ぶりに改善した。小売業を除く業種で前期を上回り、運輸・通信業は3.0ポイント上昇の14.1と、上昇幅が最も大きかった。同金庫は、景況悪化に歯止めがかかり、持ち直しの兆しが見られるものの、前期の3.6ポイント低下を補うには至らず、回復には力強さを欠くとしている。
資金繰りDIは前期比0.9ポイント上昇のマイナス8.1となり、2期ぶりに改善した。ただ、依然としてマイナス圏で推移しており、販売価格や収益が改善する中でも資金繰りの改善は限定的。
経営上の問題では、〝経費増〟が40.7%で最多。次いで〝売上・受注の減少〟32.1%、〝人手不足〟25.7%となった。コスト上昇や需要の弱さ、人手不足が引き続き経営の重しとなっている。
さらに今夏の記録的な猛暑については、50.3%の企業が〝マイナスの影響〟と回答。理由は〝作業効率の低下〟が71.8%で最も多く、〝暑さ対策の経費負担が増加〟が64.9%で続いた。特に建設業では68.0%がマイナスの影響を受けたと回答した。
来期の総合業況見通しDIは4.9で、今期実績から1.6ポイント低下する見込み。今期の持ち直しは一時的なものにとどまり、先行きは弱含みで推移すると予想されている。設備投資計画がある企業の割合も16.5%と、前期から0.1ポイント低下した。
