南海電気鉄道は6日、2031年春開業予定のなにわ筋線への乗り入れを見据え、次期空港特急を導入すると発表した。車両デザインは、フェラーリやマセラティなどを手掛けてきたイタリアのデザイン会社・ピニンファリーナと共同で開発し、関西と世界を結ぶ新たな空港アクセスの象徴となる車両を目指す。

現在運行している空港特急「ラピート」は、関西国際空港の開港に合わせて1994年9月にデビューした。〝アクセスロビー〟〝レトロフューチャー〟〝ダンディ&エレガンス〟をコンセプトにした特徴的なデザインで親しまれ、1995年には鉄道友の会の「ブルーリボン賞」を受賞。2026年6月末までに延べ約7600万人が利用し、南海電鉄を代表する車両となっている。
新型車両は、ラピートが築いてきたブランド価値や精神を受け継ぎながら、なにわ筋線開業後の新たなフラッグシップとして開発する。デザインパートナーに迎えたピニンファリーナが日本の鉄道車両を手掛けるのは初めて。車両には同社のエンブレムも掲出する予定で、世界的デザインブランドとの協業を前面に打ち出す。
ピニンファリーナは1930年創業。フェラーリやロールス・ロイス、ホンダなど1450車種以上のデザインを手掛けたほか、高速鉄道や建築分野でも実績を持つ。南海電鉄は、同社の〝時代を超えて愛される価値を生み出す姿勢〟に共感し、新たな空港特急を共に創り上げるパートナーに選んだという。

梶谷知志社長は「関西と世界を結ぶ玄関口にふさわしい新たな空港特急を創り上げたい。世界に通用する魅力を備え、日本を代表する鉄道車両を目指す」とコメント。ピニンファリーナのパオロ・デラッチャ最高経営責任者(CEO)も「日本向けでは初となる鉄道車両デザインであり、欧州で培った知見を生かし、新たな旅の体験を形にしたい」と意欲を示した。
なにわ筋線は、JR大阪駅(うめきたエリア)とJR難波駅、南海新今宮駅を結ぶ延長約7.2㌔の新路線で、2031年春の開業を予定する。開業後は大阪・梅田エリアと関西国際空港が乗り換えなしで結ばれ、空港アクセスの利便性向上が期待されている。
車両デザインやコンセプト、導入時期などの詳細は今後、順次公表する予定。
