【大阪の教育特集】中学受験、小3冬じゃもう遅い? 高校無償化が後押し、低学年から

笑顔で授業を受ける小学生の男女(写真AC)

どんどん広がる「中学受験」人気

 関西圏では、少子化が進む中でも私立中学受験への関心が変わらず高まっており、少子化にもかかわらず受験者数は年々右肩上がりで推移している。この傾向は近年の私立校に対する評価の変化、そして「私立高校の授業料無償化」が後押しをしている。今回は能開センターの近畿中学受験本部、広報責任者の野原正貴さんに、大阪の中学受験の近況と受験準備について話を聞いた。(礒見愛香)

受験準備は「小3の冬」より前がいい? 能開センターに聞く、中学受験スタートの最適なタイミング

Q.私立中受験者がここ数年で一気に増えている印象ですが

A.難関校の受験者数はそこまで変化していませんが、中学受験を比較的カジュアルに検討する家庭が増えている印象です。やはり私立高校の授業料無償化の影響が大きく、高校の教育費負担が減るから中学に費用をかけよう、と私立受験をよりカジュアルに検討する家庭が増えた印象です。

Q.近年の志望校の傾向はありますか?

A.立命館系列校や同志社香里中学校など、大学附属校の人気は引き続き高い状況です。同志社香里中は人気ゆえに、入試説明会の定員が〝一瞬〟で埋まると聞きます。
 また、一時期は私立高校の授業料無償化が大阪府内のみで実施されたことで「大阪府内志望」が高まったのですが、施策が全国に広まったことで元に戻ってきているようです。当塾の進路相談でも、奈良や兵庫など、府外の学校を含めて検討する家庭が再び増えてきた印象があります。

Q.学校側のカリキュラムの変化もあったと聞きます

A.以前は私立中といえば、入学後はとにかく難関大を目指して猛勉強、という印象が強かったですが、近年は、従来型の国公立大学進学コースだけでなく、探究学習や英語教育、系列大学への内部進学など、特色ある教育課程を設ける学校が増えています。また、2科型入試や英語入試、自己推薦型入試など、子どもの得意分野を生かせる受験方式も広がっています。
 さまざまなコースや入試方式を準備することで、入学する生徒の幅を広げようとする意図が感じられます。科目が少ない入試方式は、大学入試の共通テスト対策のように〝まんべんなく〟学習するのが苦手な子どもも受験しやすいというメリットもありますね。

Q.学校選びで大事なことは?

A.高校と合わせて6年間通うので、まず直接学校へ足を運ぶことは欠かさないでほしいですね。雰囲気や教育内容が「うちの子に合っているか」が大事です。また、最終的には子どもが「自分が決めた」という感覚が受験勉強の後押しになります。

Q.早期から取り組めることは?

A.入塾前の低学年時は「理系脳の育成」と「読書」が効果的です。数的感覚は年長の頃から遊びの延長として身に付けることで抵抗感がなくなります。読書は読解力や知識の基礎となりますが、あとからの習慣付けは難しいので、日々の取り組みとして心がけてほしいです。
 
Q.受験準備はいつから?

A.中学受験に向けて本格的に通塾を始める家庭が増えるのは、小学3年生の3学期頃。私は、通塾に慣れる期間も考え、それより少し早めに始めることをオススメしています。
 中学受験にまだ迷っている段階でも、模試や説明会、体験授業などを活用し、早めに情報収集を始める。塾に入らないと得られない情報がたくさんあり、その情報がないとそもそも受験するかどうかの判断が難しいからです。最終判断のタイミングは小5。そのタイミングで中学受験をしないと決めた場合も、そのまま高校受験に向けた準備へとスムーズに切り替えられます。

Q.塾選びのポイントは?

A.中学受験の指導実績や情報量が、塾を選ぶ際の重要な判断材料になります。ただし、塾ごとに指導方針や課題の量、面談の時期や回数、科目の進め方などが異なるため、子どもや家庭との相性を確かめることが大切です。
 例えば課題の出し方や、面談の時期や回数、科目の進め方が塾によって違います。それらのギャップもあってストレスがかかるので、やむを得ない状況でなければ転塾は避けた方がいいと考えます。

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